人生100年時代の定年というものについて考えてみました。 | 面白法人カヤック

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2022.05.12

#面白法人カヤック社長日記 No.104
人生100年時代の定年というものについて考えてみました。

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今回の社長日記は、いわゆる定年についての話題です。

カヤックでは、まだ定年を迎えた社員はいません。在籍している社員の最高年齢が56歳ですし、高年齢者雇用安定法で、2025年4月からすべての企業において定年65歳が義務になりますので、現状の社員構成のままでいくと、社員が定年を迎えるのは、少し先になりそうです。

ちなみに現状では、カヤック従業員の平均年齢が33.6歳。面白法人のミッションは、旬なコンテンツを常に社会に届けていくということでもあるので、今後もある程度は平均年齢を若く保つことも重要な経営の指標のひとつです(独立していく社員が多いのも特徴のひとつです)。なので、定年まで勤め上げるという社員は他社と比べると少ないのではないかと思います。僕自身も65歳までカヤックの代表を務める気は現時点ではありません。

ただ、人生100年時代と言われて久しいですし、65歳で定年を迎え、会社をやめて、その後30年以上も仕事をしないというのは、ちょっと想像がつかない。生涯学習のような受け皿もあるので、定年を迎えてから改めて勉学をするという生き方もありといえばありですが、何かしら仕事をしたいと思う人は多いでしょうし、もっといえば仕事じゃなくてもいいから、何らか社会のお役に立ち続けたいと思うのも自然な老い方のひとつではないでしょうか。

僕の周囲にも、金銭的な報酬のためではなく社会の役に立ちたいからと「自分を自由に使ってくれ」というありがたい申し入れをしてくれる方が時々いらっしゃいます。

自分も、なんとなく老いたらそうなりそうな気がします。誰かの役に立つことは嬉しいことだからです。

ただ、一方で、若者の立場からするとどうでしょうか。もちろん、その申し出はありがたく、先輩経験者の経験は貴重ではありますが、実際は古くて使えないことや、いわゆる常識的な考えが弊害になったり、そもそも若者の挑戦の機会を減らすことがあります。

であれば、さっさと、老害は去るべしというのも、それはそれで社会への貢献です。

でもなぁ65歳で引退して30年何もしないというのは、それはそれでぞっとします。

そこで、何人かとブレストしたところ、会社に定年部という部署を作るのはどうかというアイデアが出ました。定年した人たちが所属する部です。そこは、報酬はほぼ出ないかもしれません。ただし、一定の予算は持っています。会社に貢献することを目的とした何らかのプロジェクトを定年部のメンバーでやります。

僕が鎌倉でカマコンという地域活動をしていて学んだことのひとつは、ともに地域をよりよくしようという思いで、仲間と一緒に活動していくことは、報酬が一切ないボランティアであっても非常に楽しいということです。

だったら、定年まで勤め上げた会社をより発展させるために、その会社の定年部に所属しながら、とにかく会社のためになりそうなことをするのは、仮に無報酬であっても非常に面白いのではないか。予算があれば、それなりにやれることはありますし、実際にそこから成果が出ることもある。直接的な報酬がなくても、たとえば、持株制度などで自分がその会社の株主であれば、会社の発展に貢献することが自分の資産価値を増やすことにもなります。

これは会社にとってもよい方法なのではないでしょうか。

高齢者と若者が協力しあって社会をよりよくしていくことももちろん重要ですが、定年部は定年した人間だけで楽しく、好きなことを勝手にやらせてもらえばよい。

こんなアイデアが出たら、自分も社長退任後、定年部に入りたいなと思いました。

まぁでもこれは創業者だからかもしれません。実際は、定年してまで会社にかかわりたくない方が多いのかな・・・

会社という存在は、本来、利益を出すためのものですから、行政のように、高齢者の生きがいづくりまで面倒を見る必要はありません。とはいえ、稼いでさえいれば社会に貢献しているわけではないことも時代の潮流から明らかです。SDGsに対応していく、持続可能な社会にしていくという意味で、これからますます進む高齢化社会において、定年後の社員に対して、なんらかこのように考える会社も出てくるのではないかと思います。

あと、人生100年時代の話が出ましたので、追加でもうひとつ。

人生100年時代に突入すると、もっともっと流動的にキャリアが積めるようなるだろうなと推測しているのですが、たとえば、高校を卒業してすぐに就職して、その数年後に大学に進むという人は増えるのではないでしょうか。

僕を含め、社会に出てから「もっと勉強しておけばよかった」と思う人は多いですし、社会に出て初めて自分の適性がわかってから、専門の学部を決めた方が、よっぽど学びが身につくかもしれない。

現状だと、高卒・大卒、という肩書きだけ見ると、どちらかというと大卒の方がキャリアが上というイメージがありますが、それすらもなくなっていくということになるのではないかと思います。

そのように考えますと、カヤックという会社は、高卒で働いて、改めてより勉強したい専門分野を見つけるには最適な場所ではないかと思えてきました。

であれば、高校を卒業してすぐ、カヤックで数年間働いてみたいという人を募集します。

今回は以上です。

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