サッカークラブの時価総額 | 面白法人カヤック

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2025.11.30

#面白法人カヤック社長日記 No.150
サッカークラブの時価総額

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昨日11月29日(土)は、明治安田J3リーグ FC琉球の2025シーズン最終戦がありました。1年間応援していただいた皆様、本当にありがとうございました。

ということで、せっかくなので、今回のテーマは 「サッカークラブの時価総額」について。

このテーマを考える上で最も参考になったのは、 ファジアーノ岡山の木村正明氏(元代表取締役、現オーナー)の話です。 木村さんはゴールドマン・サックス出身で、 彼の著書「スポーツチームの経営・収入獲得マニュアル 売上ゼロから10億に伸ばす具体策」(同文舘出版)はクラブチーム経営におけるバイブル的存在。
FC 琉球の経営メンバーも全員が読むべき一冊として共有しています。その中に書かれていることも参考にしながら、自分なりの言葉で、サッカービジネスを知らない人にもわかりやすく「サッカークラブの時価総額」についてまとめてみました。

世界の潮流、放映権ビジネスが価値を変えた

世界的に見ると、 サッカークラブの企業価値はここ数十年で大きく上昇しています。 古くは、 クラブの株価 (価値) はあってないようなもので、 経営危機に陥った際に時には簿価で、地元企業が救済・増資するような構造でした。ところが、 放映権料の高騰をきっかけに一気にビジネス化し、 上場やファンドによる売買が進み、「地域のためのクラブ」から「投資対象としてのクラブ」へと変わってきたという歴史があります。その結果、地域に思い入れのないオーナーになるケースもあり、時には「クラブ価値を上げて売る」ことを目的にクラブを買収するというケースも生まれるようになりました。

そんな中で、サッカークラブの企業価値 (時価総額)は主に以下の要素で評価されるという論文が出て話題になりました。

● 売上高(最大の指標)
● SNSフォロワー数やブランド影響力

このSNSのフォロワー数というのは、カヤックとしては非常に吉報でして、ある部分では「面白」が介入する余地があります。

ちなみにFC琉球の公式マスコットキャラクター・ジンベーニョは、全JリーグクラブのマスコットSNSアカウントで2024年度フォロワー増加数1位を獲得(期間:2024/5/1〜10/16、FC琉球調べ)。
沖縄を飛び出し、航空会社や地元企業とのコラボ、フィメールラッパー・えびちるとのユニット「ちるちるにょにょにょ」結成&アルバム発売など、Jリーグクラブ史上初の挑戦を連発して、いま最も勢いのあるキャラクターになってきています。

利益ではなく 「影響力」 が価値を生む構造

サッカークラブの企業価値は、利益ではなく「売上」と「影響力」で決まります。売上高の拡大、SNSフォロワーの増加など、人気の高さがそのまま価値につながる仕組みです。
つまり、赤字自体は問題ではありません。投資によってチーム力と人気を高め、売上を伸ばすことで企業価値が上がり、将来キャピタルゲイン(売却益)で投資回収を狙えるのです。
こうした構造を信じる投資家が増えるほど、「クラブを買い、育て、価値を高めて売却する」という流れが生まれます。マンション投資やビットコイン、かつてのチューリップバブルと同じく、「価値が上がる」と信じる人が多いほど実際に価値は上がっていきます。これは資本主義の本質でもあります。

日本のサッカークラブでは、まだこの発想が一般的ではありません。しかし、「売上が上がれば価値が上がる」という共通認識が定着すれば、赤字期を前提とした成長投資が正当化され、数年後のキャピタルゲインを見据えたモデルが成立します。
ただし、そのためには次の条件が不可欠です。

  1. J リーグ全体の成長スピードが上がること (=売上全体の底上げ)

  2. 外資の参入がさらに進むこと

ちなみに、 Jリーグ発足は1992年。 プレミアリーグもほぼ同時期に誕生しました。当時は売上規模もほぼ同じでしたが、 今では日本のトップである浦和レッズが約100億、プレミアリーグのトップクラブは約 2,000億円。この差の背景には、収益構造の違いがあります。

日本→スポンサー収入が中心
欧州→放映権・大会賞金・スポーツベッティング等、 多角的な収益構造

この差をどう埋めていくかが、 日本サッカー界の大きな課題といえるのではないでしょうか。

また、外資の参入が進むということは、日本の不動産も海外の投資が入ることで、より加速しているのと同じ話かと思われます。グローバルな動きと歩調があってくることも条件の1つかなと思います。

このように考えた時に、FC琉球においては、できるだけ多角的な収益構造をなんとか作れないかと奔走しています(例えば、ジンベーニョを人気者にするなど)。そして、将来的にはアジアに近いという地理的、民俗学的な地の利をいかしてグローバルなチームにしていくことで活路が開かれるのではないかなとも思います。

今回は以上です。

参考:「スポーツチームの経営・収入獲得マニュアル 売上ゼロから10億に伸ばす具体策」(著者:木村正明)

当日記の無断転載は禁じられておりません。大歓迎です。(転載元URLの明記をお願いいたします)

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