2025.07.30
#面白法人カヤック社長日記 No.146カヤックの三大変人にみる 変人の定義

面白法人カヤックで働いている社員は、社名に「面白法人」と入っているため、時に社外の人と会ったとき、こんなふうに思われがちです。
「きっと面白い人なんでしょ?」
これはなかなかのプレッシャーです。
ところが、実際のところカヤック社員には、芸人のように「わかりやすく面白い人」はあまりいません。
意外と真面目な人が多い。
僕も、「面白法人なのに意外と真面目ですね」とよく言われます。
これは、暗に「面白くないですね」と言われているだけかもしれませんが…。
ただ、もともと「面白法人」という言葉に込めた想いは、「自分たちが面白がろう」ということなので、それでいいのです。
詳しくは「面白法人に込めた思い」に書いてあります。
ちなみに、その代わりと言ってはなんですが、なんとも言えない「変人」は確かにいます。
その昔、カヤックには「三大変人」と呼ばれた3人がいました。
それがどの3人だったかはうろ覚えなんですが、現在在籍している中では、おそらくこの3人だと思います。
・すっとんきょうな秘書:本間さん(社長秘書 兼 総務)
本間 利沙
・ツイテル教の教祖:熊岡さん(うんこ事業 プロデューサー)
熊岡良修
・Tシャツ部 部長:柴田さん(面白プロデュースユニット ユニット長、メガ・コミュニケーションズ 代表)
柴田史郎
この3人、長くカヤックで働いてくれていて、大人になるにつれ、だんだん「ちゃんとした人」 になってきた印象があります。
たとえば本間さん。彼女はかれこれ15年以上、僕の秘書を務めてくれています。
昔はとんでもないミスを連発したり、ヨガの変なポーズを取りながら電話応対したり。
『あぶない刑事』の柴田恭兵と松山千春の推し活に励み、デスクがグッズで埋もれていたりしました。
しかし今ではミスらしいミスはほとんどなく、秘書業界でもトップクラスの気くばり力を誇る、申し分のない秘書に。さらに秘書業務だけにとどまらず、オフィスツアーといった対外的な取り組みなど業務範囲もぐんぐん拡大中。
熊岡さんはというと、昔は「ツイテル、ツイテル」と腰を振り続けて、「ツイテル」と唱えればツイテル人間になる、という謎の布教活動に勤しんでいました。ところが数年前から、鎌倉の海で毎日、マイクロプラスチックごみを拾い続ける活動を始め、ついには地元紙『タウンニュース』にも載るほどの環境活動家に。現在も活動を継続中で、先日ついに1,000回を達成しました。すごい。
・500回達成時の『タウンニュース』(2023年5月26日)
・1,000回達成時の『タウンニュース』(2023年5月26日)
彼は、今年9月に沖縄でオープンする「うんこミュージアム OKINAWA」の責任者としても、数々の壁に直面しながら、持ち前のポジティブさでどんどん前に進めてくれています。
そして柴田さん。
かつては365日、真冬でもTシャツだけで過ごす「Tシャツ部 部長」として活躍していましたが、今では北海道にあるカヤックのグループ会社、メガ・コミュニケーションズの社長を務めています。
Tシャツ部時代のインタビュー
・Tシャツ部”としてTシャツで北海道の真冬を越してみてわかったこと
・面白法人カヤック Tシャツ部・新人向けマニュアル
これは面白い。
本当に社長が務まっているのだろうかと、ちょっと心配にもなりますが、冬の北海道もTシャツで過ごす生活は維持したまま、自治体の首長とも話しつつ地域振興の仕事をしているようです。
と、そんなふうに三大変人たちが少しずつ「ちゃんとした人」 になってきたので、いま改めて、この三大変人を脅かす人は社内にいないのか?と思って探してみたところ、まず一人を発見しました。
カヤックのクリエイティブディレクター「ピエール」こと、合田ピエール陽太郎。
合田陽太郎
彼の何が変人かというと、その「偏食っぷり」です。
彼の食生活を振り返ると、
●5年前:毎日そばばかり食べ続け、800日目でそばアレルギーに
●3年前:ヨーグルトを毎日違う種類で食べ続け、乳アレルギーに
●1年前:ブルーベリースムージーを毎日食べ続けて、体がキンキン冷えすぎて風邪が続く
●現在:一切の野菜を食べるのをやめて、日清さんの「完全メシ」シリーズを、1年近く毎日食べ続けている(飽きていない)
…なんのために?
聞いてみると、「特に意味はない」とのことです。
しかもアレルギーは、バナナやりんご、豆類など数が増え続けているそうで、食べすぎてアレルギーになって、食べられるものがどんどん減っていくという、なんともいえない不自由な生き方にも思えます。
この意味不明ぶりは、十分に三大変人の座を脅かしそうです。まぁ、誰もその座に固執をしていないとは思いますが…。
そんなピエールが最近手がけたのが、古谷乳業さんと面白法人カヤックがタッグを組んだ「物語のあるヨーグルト」シリーズ。
インパクトのある商品名とパッケージで話題の「ミルクの束縛 ミルクコーヒー」に続く第二弾です。
ヨーグルトを食べ続けてアレルギーになった人が、ヨーグルトの仕事をしているという矛盾……いや、愛。
たとえアレルギーでも、お仕事は愛を持ってクリエイティブなディレクションをする男です。
(お仕事のご依頼はこちらまで)
そして今回、この変人たちを考察することで、ひとつ気づきがありました。
変人とは⸺
「何か一つのことを、しつこくやり続ける人」なのではないか。
本間さんは、今でも柴田恭兵と松山千春を推すことに情熱を注いでいるし、
熊岡さんは毎朝ゴミを拾い続け、柴田さんはTシャツを着続けてきた。
ピエールもまた、偏ったものを食べ続け、アレルギーを育て続けている…。
なるほど。
変人の定義ができました。
この変人たちが、面白法人の核である「人生を面白がる」ことを体現しているかどうかは定かではありません。
が、一定の相関関係はどうやらありそうな気がします。
<社員のみなさんへ>
ピエール以外にも最近の社員で、この「三大変人」を脅かす(脅かしたいかどうかは別として)存在がきっといるはずなので、もしいたら僕に推薦してください。
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