格言を深く突き詰めてみるシリーズ「類は友を呼ぶ」 | 面白法人カヤック

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2019.09.13

#面白法人カヤック社長日記 No.61
格言を深く突き詰めてみるシリーズ「類は友を呼ぶ」

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今回は、久々の「格言を深く突き詰めてみる」シリーズです。過去2回ほどやってみました。
NO.23 ピンチはチャンス
NO.24 背水の陣
それほど人気じゃなかったので、その後やっていませんでしたが、ネタがないときは、このシリーズをやります。

ということで、今回の格言は「類は友を呼ぶ」です。

この言葉、誰もが聞いたことがあると思います。「似た者同士が集まるよね」という意味で使われることが多いのですが、この格言も深く突き詰めていくと、実際は僕らが思っている以上におそらく深いし、いろんな活用方法があるんだろうと思います。

極限状況での人間の行動が勉強できることもあり、アウシュヴィッツにまつわる話を過去に読み漁っていたことがあります。ヒトラー周辺には揃いも揃って、やばい人しかいないと感じました。誰も他人を信じていないような人たちばかり。でも、一方でその時に思ったことがあります。そういう他人のことをまったく信じてない人でも、実は必ずマブダチ(親友)がいるんです。では、他人をまったく信じないような人はどういう人をマブダチにするかというと、それは他人をまったく信じない人をマブダチにするのです。

なるほど、これがまさに類友というやつだなと。つまり自分と同じような思考の人と一緒にいることが、おそらく人にとって居心地が良いということなのだと思いますし、お互いに引き寄せあってしまうということなのだと思います。

これは会社という組織の単位で見てみてもわかりやすいです。楽しく働いている人の周りには楽しく働いている人が集まり、愚痴だとか人の悪口ばかり言っている人の周りにはそういう人が集まっている。

このような法則をどう自分の人生に活かすかを考えてみます。

ひとつは、自分がどういう人間かは総じてなかなかわからないものですが、仲良しの人間、一緒にいて心地の良い人間を見ることで、自分がどういうタイプなのか理解することにも使えるのではないかなと思います。

また、自分を分析する別の方法として、流れという考え方があります、人はポジティブな時とネガティブな時など、その日その時で波や流れといったものがあり、考え方にも影響を受けます。そこで、どういう人がいま自分の近くに来ているかを流れのバロメーターにするということにも使えます。たとえば、僕はタクシーに乗った時、タクシーの運転手の方がどんなタイプの人かで、いま自分はどういう人と引き合う状況にあるのかを観察したりします。

そのように考えると、自分が幸せに生きるということは、どういう人と一緒にいると居心地が良いのかを突き詰めるということでもあり、たとえば自分があまり人を信じていないのなら、同じように人を信じていない人と一緒にいる方が、実は居心地がいいのだなと自覚することが近道な気がします。

逆に、自分は現在こういう性格や考え方だけど、未来はこのように変えたいという理想があるなら、そういう性格の人となるべく一緒にいると、自然に同調してそういう性格に近づいていくということもあるのだろうと思います。ただ相手にとっては居心地が良くないので、付き合ってくれるかはわかりませんが。そこは頑張って食らいついていくしかない。

ちなみに、ここでいう「類」とは、必ずしも性格の話だけでもないです。物理的な意味もあります。たとえば社長が体を鍛えていれば、鍛えている社員が集まる組織になる、社長がおしゃれなら、おしゃれな社員が集まるなど、そういったビジュアル面においても相関関係があると僕は信じています。

あるいは、先輩の経営者から「自分よりも器の大きい会社の経営者と付き合いなさい、そうしないと自分の会社が引き上げられないから」というアドバイスを昔いただきましたが、それもひとつの「類」だろうと思います。

そして、これこそが、カヤックが創業期から掲げている「何をするかよりも誰とするか」ということであり、自分がどんな人といるのが居心地が良くて幸せなのか、どんな人になりたいのか、どんな人と一緒に仕事したいのかということを、一人ひとりが真剣に考える社会になれば、楽しく生きるということにつながってくるのだろうと思っています。

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