歳を重ねるごとに自分の興味あるものが明確になるという話。 | 面白法人カヤック

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2021.03.15

#面白法人カヤック社長日記 No.84
歳を重ねるごとに自分の興味あるものが明確になるという話。

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先月、誕生日を迎え47歳になりました。

自分という人間が年々どう変化していくかを観察しているのですが、衰えてきたこと、逆に成長したこと両方あり、そして変わらないこともあります。それは、人間そのものへの好奇心だなと思います。

たとえば、これは自分の特技だなとも思うのですが、どんな人と1対1で飲みに行っても、最初はその人にそれほど興味がなくても、話していると不思議と、その人が経験を通して得たであろう世界の見方や法則に発見があって楽しめるのです。それなりの経験を重ねたので、以前よりはだいぶ人間というものへの理解が深まったような気もするのですが、それでもギョギョ、ええー! というような摩訶不思議なことがあります。

あるいは人そのものではなく、人との関係性という意味でも、いろんな経験をしてそれなりに胆力がついたつもりでも、いまだに人間関係のどうでもいいようなことで悩んだり、気になったりすることがあるんだなとか。

つくづく人というのは興味が尽きないです。

ただ一方で、人に興味があるということは、それ以外のことにそれほど興味がないということも言えます。考えてみれば、僕はモノにもそれほど興味がないし、誤解を恐れずにいうのであれば、なんなら事業やサービスもいうほど興味がない。

だから会社としてもこんな方針なんだろうと思います。
参考:「組織戦略ファースト」

それを裏付けるような事実を最近発見しました。カヤックでは過去に数々なサービスを生み出しては撤退してきたのですが、それぞれのサービスについて自分が覚えているエピソードは、どれも人の性質にまつわるものばかりなのです。

どういうことなのか。

まずは、過去の撤退&売却したサービス一覧はこちらです。
https://www.kayac.com/service/closedandsoldout

大小さまざまなサービスがありますが、このサービスを運営した結果、人のこんな性質がわかった。と強く印象に残っているエピソードがあります。それを参考までに3つほど紹介します。

ART-Meter
オンラインで画家さんから絵を預かって、オンラインで販売するサービスです。売り方が珍しく、絵画の面積によって自動的に金額が決まる、つまり絵画の量り売りサービスです。売却してしまったサービスですが、数千人の画家の作品を扱っていました。

オンラインで始まったサービスですが、当時は自由が丘にリアルなお店も出していました。

画像

(画像出典:https://www.art-meter.com/

そのお店をやってわかったことがあります。自由が丘は場所柄、観光客も多く、外国人のお客さんもきていただきました。その中で、日本人と外国人の違い(ちょっとそのくくり方は乱暴ですが)がありました。たくさんの絵がお店にありますので、「自分の好きな絵を見つけてください」と言ったときに、外国の方は、すぐに「私はこれが好き!」と選ぶのですが、意外と日本人は見つけられず、「どの絵が売れてるんですか?」と聞く人が多い。これはひとつに自分の中に自分の好きな美の基準がない。アートのようなものは、絶対的な基準はあるわけではなく、自分の好き嫌いでいいと言えばいいと思うのですが、おそらく教育の違いなのかもしれませんが、そういう経験がなく「この絵が自分はいい!」と言い切れる人が少ないのかもしれないなということでした。

・・・なるほど。

こえ部

音声を投稿するSNSです。最近、Clubhouseというサービスが話題になりましたが、スマフォがない時代に同じようなサービスを展開していたのがこの「こえ部」です。こちらも売却してしまったサービス。何年も運営していた経験から、インターネット上での音声ビジネスの難しさは理解しているので、そういった戦略的なことも一応語れるのですが、印象に残っているエピソードは、人には聴覚の認知特性が優位な人というのがいて、音声から自由にイメージを膨らませたりすることが得意な人と不得意な人がいること。

たとえば「風鈴」という言葉を聞いたとき、涼しげな音色を連想する人は、聴覚の認知特性が優位と言われます。そうではなく画像やテキストを想起する人もいるということです。これがそのまま音声コンテンツのユーザーということにもつながってくるのですが、聴覚の認知特性が優位な人は、こういうコンテンツの発信も得意なんだなということがわかったこと。

なるほど。

SuMiKa

建築家と家を建てたい人をマッチングするプラットフォームサービス。こちらも昨年末に売却したサービスですが、記憶に残っているエピソードは、家を建てようと思った時に、注文住宅(建築家に依頼して建てる住宅のこと)にしてオーダーメイドでつくりたいと思い描く人は多いのですが、実際に依頼する人は少ないということです。まぁまぁ面倒だということもありますし、自分の好みがなかなかはっきりしていないという前述と同じ問題もあるんだろうと思います。

そんな中で、建築家といっしょに建てることを選択した人たちがいるわけですが、その中でも、うまくいく人といかない人がいます。その違いを分けるのはなんなのか。

それは「家をつくる」と思っている人と「家を買う」と思っている人との違いです。実際に自分の100%満足する家を建てるのは結構難しいのです、昔から家を3回建てて初めて満足する家ができると言われているように、住んでみないとわからないこともあり、いきなりはうまくいかないものです。つまり言い方を選ばずいうのなら、最初はだいたいどこかしら欠陥住宅になるわけです。ここで「家を買う」という感覚の人は欠陥をつかまされたと思って、その後楽しめなくなりますが、「家をつくる」という感覚の人は、自分でつくったものだと考えるので欠陥もある意味愛せます。それで楽しく住めるというわけです。

なるほど。

・・・と、こんな感じで、どのサービスについてもこのように、このサービスをした結果、こんな人の性質がわかりました。というエピソードが自分の中には蓄積されています。

つくづく人間というものは面白いです。
もうすぐ50歳ですが、まだまだ人生を楽しめそうです。
いつも社長日記を読んでいただきありがとうございます。

当日記の無断転載は禁じられておりません。大歓迎です。(転載元URLの明記をお願いいたします)

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