【カヤック初、株主と対話を深める、昼と夜二つの“ソウカイ”を実施】第21回株主総会レポート(前編) | 面白法人カヤック

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2026.04.14

【カヤック初、株主と対話を深める、昼と夜二つの“ソウカイ”を実施】第21回株主総会レポート(前編)

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3月26日、カヤック第21回目となる「定時株主総会」。
桜が咲き、春らしい小雨がしっとりと風情を添えるなか、 今年も日本最古の禅寺である鎌倉・建長寺にて開催しました。

足元の悪い中、会場には65名の株主さま、オンラインでも78名、計143名の皆さまにご参加いただき、心より御礼申し上げます。

今年は、株主の皆さまと本音の対話を重ね、より深い相互理解へとつなげていくための新たな試みとして、従来の形式に捉われない、昼と夜、ふたつの「ソウカイ」を実施しました。

【昼の部:株主総会】
本総会での事業報告に加え、カヤックのアイデアの源である「ブレスト」のワークショップを実施。さらにお土産として、カヤック名物「漫画名刺」をその場でAIで制作できる「AI漫画名刺メーカー」を用意しました。

【夜の部:株主爽快】
カヤック初の試み(世界でも初?)となる夜の部は、その名も「株主爽快」。代表とサウナで熱く語り合う会や、社内の創作発表イベント「つくっていいとも」の特別公開、さらに株主・社員・AIが協力して即興で1本のゲームを完成させる「ハイパーカジュアルゲームジャム」など、盛りだくさんの参加型コンテンツを実施しました。

例年以上に面白法人らしい企画でお迎えし、会場は大いに盛り上がりました。
当日の様子を、前編・後編の2回に分けてお届けします。

〜ブレストワークショップ〜

カヤック流のブレストでは、周囲のリアクションを大切にし、アイデアが出たら拍手や「いいね!」などで何を言っても大丈夫という状態をつくります

カヤックのアイデアや企画は、ブレインストーミング・通称「ブレスト」から生まれます。この感覚を体験していただこうと、総会に先立って「ブレストワークショップ」を開催しました。
5人1組のチームに分かれ、社員も加わって「うんこミュージアムを盛り上げるアイデア」のお題に挑戦。株主の皆さまは、さすがの「面白株主」ぶりを発揮され、初めてご参加の方からも「うんこ」を生かした面白アイデアがバンバン飛び出しました。

〜AI漫画名刺メーカー〜

背景には鎌倉のまちなみやカヤックのオフィスなどもあり、株主総会のお土産として株主の皆さまに喜んでいただけました

本総会の会場入り口で体験いただいたのは、自分だけの漫画風イラスト入り名刺がつくれる「AI漫画名刺メーカー」です。
カヤック社員が普段使っている「漫画名刺」は、顔と個性を一目で覚えてもらうための名物文化。通常は漫画家やイラストレーターの方にお願いして描いていただくのですが、今回はその場で顔写真を撮影し、アメコミ風や少女漫画風などテイストを選ぶだけで、生成AIによりわずか1分でオリジナル名刺が完成するメーカーを独自開発。カヤックならではのお土産としてお持ち帰りいただきました。

〜株主総会〜

まずは代表の柳澤より開会の挨拶を行いました。
続いて、財務担当執行役員の吉田より、第21期の事業報告を申し上げました。

連結業績は、通期売上高が過去最高となる200.9億円(前年比20.1%増)を突破。営業利益も10.7億円(前年比199.2%増)と引き続き好調なハイパーカジュアルゲームを中心に、通期予想を達成しました。各事業を区分した5つのユニットのうち「面白プロデュース」ユニットは概ね横ばいの推移となりましたが、「ゲームエンタメ」「eスポーツ」「ちいき資本主義」「その他サービス」ユニットは、すべてが成長基調にあります。また、関係会社は24社(うち連結社数は22社)となりました。

次に、各ユニットを統括するユニット長から報告を申し上げました。

ゲームエンタメユニット 貝畑
売上は111.8億円で、前年比21.0%増。アニメ事業が大きく売上に貢献。ハイパーカジュアルゲームは8本リリースし、5年連続で日本国内パブリッシャーのダウンロード数1位を達成。加えて、ハイパーカジュアルより課金性の高いハイブリッドカジュアルの開発にも挑戦しています。住友商事と共同開発しヒットした、メタバース「Roblox」内のゲームシリーズ「PETAPETA」第3弾の制作を進めながら、自社タイトルの開発も進行予定。さらに、国内大型IPホルダーとの開発が控えていることも発表しました。

面白プロデュースユニット 柴田
売上は22.1億円で、前年比3.0%減。通期で見ると苦戦傾向ながら、クリエイティブ面では大きな成果を残しています。古谷乳業の「ミルクの束縛」と「物語のあるヨーグルトシリーズ」から「冬の入道雲」が、「日本ネーミング大賞」で同時受賞という史上初の快挙を達成。声優の山寺宏一さんが26通りの声や効果音を演じ分けた、サントリー「オールフリー」のプロモーション映像も大きな話題を呼びました。

eスポーツユニット 吉田
売上は31.9億円で、前年比11.1%増。トーナメントプラットフォーム「Tonamel」が四半期で約2.1万回利用され、1日あたり200大会以上が開催されるなど、日本トップ規模へと成長。eスポーツが盛んなサウジアラビアの企業と業務提携を結び、海外展開も推進しました。また、ライブ配信市場の拡大を背景に、インフルエンサーと広告主をつなぐ広告システムの開発にも注力。配信時間ベースでは映画館広告を上回る規模に成長し、ストック型収益としての確立を目指しています。

ちいき資本主義ユニット 中島
売上は14.5億円で前年比61.3%増。移住プラットフォーム「スマウト」は、ユーザー数目標12万人に対し8.3万人と未達ながら、毎月1,500〜2,000人の新規登録数が継続。有料地域数は932地域と目標を上回りました。自治体中心から民間企業へと連携を広げながら、地方中小企業向け人材マッチングサービス「JOINS」と共に「お仕事マッチング」を展開し、10名の採用を実現。グループ会社と連携し、AIを活用したハイブリッドライティングによる採用の効率化も推進。2年連続で総務省の「地域おこし協力隊」の広報事業も受託するなど、国の制度にも関わっています。

その他サービスユニット  藤川
売上は20.5億円で前年比43.9%増。沖縄の「うんこミュージアム OKINAWA」、鎌倉の「御成桑拿」、大阪の「DRESSY CAFE OSAKA」と、大型のリアルな体験型施設の開業が続きました。出版領域では、英治出版による書籍「『風の谷』という希望」が3万部を突破。さらに、FC琉球のマスコット「ジンベーニョ」のグッズ売上が前年比3倍を超え、子供たちからの認知度が加速。絵本化プロジェクトも進行し、キャラクターIPとしての成長に向け、力を入れています。

続いて、代表の柳澤から今期の連結業績予想についてご報告を差し上げました。
大型IPとのゲーム開発への先行投資(当社分 約3.3億円)により、売上高は230億円(前年比+14.5%)、営業利益は10億円(前年比ー6.6%)で前年より低下する想定です。また、グループ会社間のシナジー推進を目的に、事業セグメントの構造の変更と、セグメント情報の開示を開始します。

その後、株主さま同士で感想をシェアする恒例の「シェアタイム」、そして株主さまからの質疑応答を行いました。株価についてや、新しい株主施策、生成AIの活用と受託ビジネスへの影響、FC琉球への支援、「面白いことをやる」という概念についてなど、様々な質問やご意見をいただきました。

詳しくは、配信動画をこちらで公開しています。

〜 おまけ株主総会 〜

総会終了後は、恒例の「おまけ株主総会」。今年も取締役がひとりずつ「小噺」を披露しました。

社外取締役(監査等委員)の佐渡島庸平さんからは、IP事業における構造的な違いと、カヤックの強みを活かした展開について語られました。

以前、社外取締役をさせていただいており、カヤックがIP事業に集中していくとのことで、再び任命いただきました。本業(株式会社コルク)では漫画や小説の原作制作を中心にIP事業を行っています。IP事業は非常に注目されていますが、現場は「原作を生み出す」「アニメや映像にする」「ゲームやグッズで収益化する」という3つの領域に分かれており、それぞれに求められる人材や才能、社風も大きく異なります。そのため、出版社ではアニメ化やグッズ展開を上手くできていない、映画・アニメ会社では原作を自ら生み出せないといった課題があります。こうした中で、カヤックの文化を知った上で社員の皆さんが持つ広告やゲーム制作の才能をどう活かし、どのようにIP事業を創出し、ビジネス展開していくべきかについて、取締役会に加え、毎月定例の打ち合わせも行っています。今後も力になれるよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

第22期から新しく社外取締役(監査等委員)に就任された松本直人さん。
株主総会のあり方への所感と、今後の成長に向けた視点について語られました。

これまで様々な株主総会に参加しましたが、これほど面白い総会は初めてで感動しています。この面白さの要素は「緊張と緩和」、そして「真剣さ」にあると感じました。緊張感のある場で双方向のディスカッションが行われ、かつ「真剣に取り組むから面白い」という点が、経営側・株主側の双方に感じられた素晴らしい会でした。一方で、株主さまのご意見を通じて感じた課題もあります。それは「面白法人として、どうレバレッジをかけたら最大化するのかが見えにくい」という点です。自分たちが面白がるだけでなく、「面白くなりづらい領域」とどのように掛け合わせると、世の中をもっと良くしていけるのか。私は普段、金融や鉄道・電力といったインフラ企業と関わることが多いのですが、そうした業界は守るべきものが多く、変化を取り入れにくい側面があります。面白法人は、そういう場所で大きなレバレッジが掛かると思います。この可能性を将来のビジョンに組み込んでいけるよう、私も取締役チームの一員として、ディスカッションしていきたいと思っています。

第21期で任期満了により退任される、社外取締役(監査等委員)の北川徹さん。
取締役としての8年間を振り返り、カヤックの独自性と今後への期待をお話しいただきました。

監査等委員である社外取締役として2年任期を4回、合計8年間務めさせていただきました。これまでご支援、そして選任いただき、ありがとうございました。就任当初は上場して3年目で、心配な部分もかなりありましたが、この8年間で会社として大きく成長したと実感しています。一方で変わらない点が、「面白法人であり続けたい」という姿勢です。いわば「大人になりたくない」、少年のままのピーターパンのような存在です。創業から30年近く経った今でも「ずっとこうなんだろうな」と感じる。これはすごく良いことだと思いますし、株主の皆様もそれを理解して株主になっていただいていると思います。カヤックでの8年間、面白い時間をいただきました。面白取締役からは本日をもって退任となりますが、今度は「面白株主」として、株主の皆様の仲間に入れていただきたいと思っております。よろしくお願いします。

同じく第21期で退任される、社外取締役の森川徹治さんは、9年間の任期を振り返り、今後は株主の立場からさらなる企業価値向上を後押しする決意をお話しいただきました。

このような自由闊達で刺激的な株主総会を経験させていただき、感謝しております。9年間、上場企業のファウンダー経営者として、実務家視点で社外取締役を務めさせていただきました。9年前と比べると売上高約3倍、利益約2倍、純資産約3倍と、会社の本源的な価値は確実に積み上げてきています。一方で課題は、マーケット評価が1/3にとどまっていること。カヤックの「ビジョン・ドリブン」という最大の特徴は、外部からは見えづらく、評価されにくい。ただ、「面白法人」というビジョンは確かにあり、その解像度も上がってきています。本源的な価値は上がっている。あとはマーケットにどう理解されるか。5年・10年のスパンで考えると、カヤックは必ずや飛躍すると信じていますので、私はこれからアクティビストの株主になります(笑)。ありがとうございました。

株主総会当日 建長寺で撮影/左から社外取締役(監査等委員)の松本直人さん、社外取締役(監査等委員)の佐渡島庸平さん、社外取締役(監査等委員)の北川徹さん、社外取締役の森川徹治さん、代表 貝畑、柳澤、久場、監査等委員 阿部

「おまけ株主総会」後は、面白法人カヤックの社屋に場所を移して、夜の部「株主爽快」で株主の皆さまとカヤック社員との交流が行われました。その様子はレポート(後編)でお伝えします。

面白法人グループ一同、株主総会でいただいたご意見を受け止め、これからも世の中を「面白くする」ために挑戦を続けてまいります。引き続き、変わらぬご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

(取材・文 小林そら)

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