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2019.08.20

#面白法人カヤック社長日記 No.60
地域資本主義の説明を さらに簡単に まとめ直してみた

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鎌倉資本主義(地域資本主義)の本を昨年11月に出してから、9カ月。いろいろと講演依頼もあり、話しているうちに、内容が多少アップデートされてきました。ここらで、もう一度、地域資本主義とは一体何なのかを、簡単に説明します。

まず、地域資本主義は、既存の資本主義を否定しないことが前提です。それは、頑張ってお金を稼いで増やすことも幸せの大きなファクターということがまずベースです。つまり、個人に置き換えると、経済的基盤や物質的な豊かさも幸せに直結するということになります。

ただ、今の時代、年収さえ高ければ、どんな方法で稼いでも幸せになれるのか? というと、そういうことでもないのは、みんな体感しているのではないでしょうか。「何をするか?」も重要で、つまり、天職と呼ばれるような、自分の好きなこと、向いていることをするのも重要です。テクノロジーが進化して、働く時間は1時間だけというような時代がくれば、多少いやいやながらでも我慢できますが、そういう時代がくるかは、まだなんともいえません。

そう考えると、人生の中で仕事時間がそこそこ長いのであれば、「誰とするか」つまり、いっしょに働く仲間がどんな人なのかも、幸せに生きるためには、これからますます重要になってくる。1時間なら我慢できても、長いこと一緒にいるのなら、気の合う人が良い。

さらに「どこでするか?」つまり、どこで働くかも、幸せのファクターとしては重要。どうせ長時間過ごすなら、好きな場所で働きたい。というか、それ以前に、好きな場所に住んで、その場所で働きたい。通勤時間なんていうものは極力ない方がよい。家族ができたら、家と職場が近いことでどれだけ安心感があるか。だから、なるべく職住近接が望ましい。

人間が幸せについてどんどん追及して進化していく存在だと仮定するなら、そんな価値観に向かっていくはずだと想定してみます。

そのように考えていくと、この「何をするか」「誰とするか」「どこでするか」はバラバラの価値観ではなく、それぞれリンクしていることに気づく。

たとえば、カヤックでいえば、「誰とするか?」にまずこだわって、クリエイター同士なら価値観も近いし一緒に働いて楽しいだろうというと職種をクリエイターに絞った結果、「何をするか」については、Webクリエイターが生み出す事業が中心になり、「どこでするか」に関しては、多くのクリエイターに人気の湘南エリアを選んだという風になっています。

つまり、「何をするか」「誰とするか」「どこでするか」の三位一体にしっかりとこだわり、それぞれがリンクしている状態の会社をつくれたなら、そこで働いている人は幸せになれるのではないか。

通常、「どこでするか」は「何をするか」を決めた後に考えることが多いと思います。けれども、移動の概念が少しずつ変わってくる時代には、それぞれのファクターは、組織や属する人の思いや価値観を反映するものになっていく。その時、「どこでするか」を出発点に考えた方が意外とスムーズにいくのではないでしょうか。

たとえばこんなイメージです。

「とにかく秋葉原に住んで、秋葉原で働きたい」という人ばかりを集めた会社にする。

そうすると、おそらくAKB好きや、仕事が終わったあとにメイド喫茶にいくのが無上の喜びであるというオタクが集まり、一緒に話していても趣味が合う楽しい職場になる。そして、その場所の特性とメンバーの嗜好によって、地の利を活かしたオタク向け事業中心の会社になる。そんな会社が増えていくと、まちもどんどん変わっていく。

たとえば、秋葉原にある保育園にはAKBが毎年遊びにくるとか。電脳空間バリバリの小学校があるとか。どんどん楽しい街になっていく。観光客もさらにやってきて、まちの特性を活かしたお店もどんどん増えていく。人がたくさんきて変化があれば、住んでいる住民も楽しい・・こんなイメージです。

(ちなみに、カヤックにもカヤックアキバスタジオという子会社があります。そこではゲームをつくっていて、そこで働くメンバーは、アキバの空気を1秒でも長く吸っていたいという人を中心にするのが良いと思っています。また秋葉原の街をよりクリエイティブにするお仕事もお待ちしております)

あるいは、ディズニーランドのある浦安市。ここはもう思い切ってディズニーランドシティにしてしまう。ディズニーランド好きばかりが住人になり、ディズニー社は世界一厳しいという版権管理をここだけは例外にして、浦安市内だけは自由にディズニーのキャラを使用していいよとする。無理か。でも、そしたら保育園はミッキーだらけになるでしょうね。こりゃ、ディズニーランド好きはみな移住する。(あ、補足すると、こういったまちづくりを構想するのは、人は生まれた地域にずっといなければならないという時代ではもはやなく、これまで以上に、誰もが自由に住みたいところに住める時代になっていくという前提がありますが)

・・・などなど。

現状では、いろいろな地域が東京からの相対的な距離という価値観で計られがちですが、こんな風に、地域ならではの特性を活かして、経済を活性化し、人を幸せにしていく。その方法論が、地域資本主義です。

そして、この地域資本主義を推進するためには、資本主義の根底となるフォーマット、すなわち株式会社が取り組みやすいフォーマットに変換する必要がある。

それは、

「何をするか」=経済資本
「誰とするか」=社会資本
「どこでするか」=環境資本

と置き換える。

株式会社である我々は、まずは、従来どおり経済資本をしっかり増やすことにコミットする。それにプラスして、働く社員の社内外のつながり、つまり社会資本を増やすことにもコミットする。そして、地域に根差す企業として、行政や各種民間団体と協力して、地域の環境資本を増やすことにもコミットする。

この3つがリンクしていれば、社会資本や環境資本を増やすことによって、より持続可能で強い経済資本につながっていくという構造ができるのではないでしょうか。

個人や会社という単位でも、一緒に働く仲間が楽しい方が生産性も上がるだろうし、まち全体という意味でも、その地域に合った事業や人が集まり、コミュニティや環境資本に根ざした産業が集積していくことが、経済的にも強いまちづくりになっていくと思うからです。

これが日本の各地域でそれぞれ進んでいけば、それぞれのまちが特徴的なまちになる。日本全国に個性的なまちがうまれ、人は自分の個性に合った街に住める。そして、世界から見ても、観光地としてより多面的な魅力が生まれる。そうした個性的なまちを住み分ける多拠点居住も盛んになっていく。そんな国になる。

ということで、最後にまとめます。

地域資本主義とは、地域を中心として、人の幸せにおいて重視されてきた物質的な豊かさ、つまり経済資本以外に、その地域の企業や行政が一体となって、社会資本、環境資本をしっかり伸ばすことで、人を幸せにする。そんな思想の資本主義です。

おまけ。

経済資本に関しては、お金(いわゆる法定通貨)という方法を使って計測し、みんながそれを最大化しようとしてきました。

ただ、社会資本や環境資本という、いわゆる「見えない資本」については可視化されてないために、それぞれを増やすときにどうしたらいいかが見えない。すべてをお金(法定通貨)に価値換算してやるという方法もある。ただ、従来可視化されてない価値なのだから、せっかくなので、その計測ツールとして、新しい通貨を使ってみるのがよいのではないか? まだ仮説ではありますが、そう考えて、地域社会資本を測定するための通貨「まちのコイン」をカヤックでは開発中。

その記事がこちら。

また、自由にいろんなところに住んでみたい人は、このサービスを利用ください。

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