経営者として力量が上がったと感じた3つの節目。 | 面白法人カヤック

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2021.02.15

#面白法人カヤック社長日記 No.83
経営者として力量が上がったと感じた3つの節目。

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会社を22年間経営していると、自分なりに経営者として力量が上がったなと感じる節目がいくつかあります。今回の社長日記では、その中でもテクニカルなアプローチを3つ紹介したいと思います。なお、経営の話ではありますが、経営者ではない方にも多少参考になるのではないかと思います。

まず最初に、テクニカルなアプローチというよくわからない表現を使いましたが、それについて解説させてください。

お聞きになったことがあるかもしれませんが、「会社はその社長の器以上には大きくならない」という格言(というほどのものではないですが)があります。

この“器”という言葉は、“力量”と似たような意味だとは思うのですが、もう少しこの言葉を突き詰めてみますと、どちらかというと経営者の精神面や人格面を指しているのではないかと思います。人間として凄みが増したとか、前よりも慈愛が大きくなったとか、肝が据わったとか、そういう比較的漠然とした類のことです。

でも、この漠然としたなにかを磨いていかなければ会社が成長しないということは、経営者であればほとんどの人が実感しているのではないでしょうか。

ただ、今回はこの人格面で力量が上がったなと思う話をしたいのではありません。正直、この人格面を鍛えて器を広げて行くためには、ある程度の時間がかかりますし、プロセスとしては、様々な失敗や困難によって苦しみ悩むことで磨かれていくという、ある種シンプルな話なんだろうと思います。

今回の日記で書きたいのは、経営者として実務面で力量がアップしたと思える3つの節目です。紹介する3つは、どれも時間がかからずやろうと思えばすぐ始められて、比較的効果がある施策です。それがテクニカルな側面という言い方を使った理由です。

1:他の人のやり方を覗いた時

これは、僕が他社の社外取締役を引き受けた時という意味です。カヤックを創業してほぼ独自で経営をしてきました。でも世の中にはたくさんの会社がありそれぞれの経営のスタイルがあります。ある種、外部の視点ではありながら経営者でもあるという絶妙なスタンスで関わった時、多くのことを学び、カヤックの経営にも役立ちましたし、経営者としての力量が上がった感覚がありました。自分がその立場になったことで、どうやったらカヤックの社外取締役により機能してもらえるのかという理解も進んだ気がします。そのように考えると、上場企業に限らず、経営者同士がお互いの経営会議に参加するというのは非常に有益なのではないかと思います。

考えてみれば当たり前のことです。たとえばプログラミングでは、ペアプログラミングといって人がプログラミングしているのを横で見ることで自分の実力がぐっと上がったりしますし、麻雀でも強い人の打ち方を後ろで見ているだけでだいぶ自分の力量が上がります。

経営者に限らず、自分の職能を磨くためにちょっと他者のやり方を覗いてみる。これはあらゆることで誰もができることだろうと思います。

2:ありえないほどの反復練習

上場直前にロードショーというものが行われます。公募価格の値付けをしてもらうことが主目的ですが、わずか1週間の間に40社近い機関投資家に会い、一社一社に1時間自社の成長戦略を語るというものです。同じ話を短期間に何度も繰り返すとだんだんうんざりしてきて、あれは苦行だったと振り返る経営者も少なくないですが、僕はこれによって一気に覚醒した感があります。

同じ話を反復することによって、自分のビジョンがいっそう強固なものとなり、自分の立てた戦略の見直しにもなり、確信できるようになっていく。経営者にとって一番重要な能力は信じることです。なので、この反復を経て上場企業の経営者の感覚になった実感があります。

過去を振り返ってみると、狂ったようにひとつのことを反復し続けるという体験は、経営者になってからはそれほどなかった気がします。でも誰もが人生において何回かはやった経験がありますよね。部活の練習であったり、試験の前だったり。でもこれは必ずしも学生時代だけの話ではなく、自分の職能の力量を向上させるための最もてっとり早い方法だなとつくづく思います。

たとえば職種を変えた時、昇進して求められる能力が変わった時、初動のタイミングでありえないほどの反復練習をしちゃうのが良いです。単純ですが意外とやれてないことです。

3:自己分析

僕は研修好き、ワークショップ好きというタイプではないですが、それでも経営者という職能柄、時々自分をよりよく知るために参加することもあります。自分の得意不得意に今更ながらこの歳になって気づくことがあります。そして、それを明確に言語化することで、確実に経営力が上がるという実感があります。

経営とは自分一人ではなくチームでやることですので、役割がどんどんはっきりしていくという感覚でしょうか。たとえばコーチをつけるといったこともこの領域の一環だと僕は思っています。コーチをつけたのは10年以上前で2年間ほどでしたが、その間に自分をよりよく知ることができただけでなく、傾聴力も上がり(コーチという職業は驚くほどしっかりとこちらの話を聞いてくれます。すごい傾聴力で自分の話を聞いてもらうと、自分自身の傾聴力も上がります)一石二鳥でした。

考えてみれば、自己分析というものも、就職活動時は皆必死にやりますが、入社してから同じぐらいのテンションで取り組むことというのはあまりないのではないでしょうか。でも、どんな職能の人も絶対にやったほうがいいです。憧れているけれども実は本来の自分の性質とは違うもの。過去のトラウマによって影響を受けていること。自分自身のことは自分が実は一番わかってないんだなぁと毎年この年になっても気づかされることが多いです。それを気づくだけで確実に力量はアップします。

以上3つとも、経営者に限らずどの職能においてもできることなのではないかと思います。3つ目のものだけは、やや人格面寄りの話のような気もしますが、自己分析を進める方法論という意味で、テクニカルな方法と分類しました。

なお本日、決算発表を行いました。2018年、2019年と業績も悪く苦しみ、株主の皆様には心配をおかけいたしましたが、2020年は売上、利益とも過去最高になることができました。経営者として力量を上げる努力をしていきたいと思います。

2020年12月期決算説明会資料はこちらから。

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