カヤック流!エイプリルフールに流行るコンテンツをつくるコツ | 面白法人カヤック

Client Work

2016.01.28

#クリエイターズインタビュー No.45
カヤック流!エイプリルフールに流行るコンテンツをつくるコツ

Client Work

毎年インターネット上では、多くのエイプリルフールネタが公開されていますが、昨年度カヤックは自社企画で3本、受託コンテンツも複数手がけました。

そこで今回は、2015年のエイプリルフール企画を振り返るべく、案件を手がけたディレクター陣に制作エピソードを聞きました。参加者は、自社担当の氏田雄介、新日本プロレス担当の八木原泰斗、クラウド会計ソフトfreee担当の越後壮平です。

企画内容とポイント

― まずは企画内容をお願いします。

画像

画像

画像

氏田
まず自社サイトの「ウソまとめ」は、NAVERまとめ風デザインで嘘のエイプリルフールまとめをつくるという企画です。サイトの一番下まで見ると「カヤックがエイプリルフールまとめサイトを制作」と表示され、嘘とわかる仕組みです。
それと昨年は履歴書の経歴詐称を認める「エイプリル採用」、社員の子どもの頃の嘘を披露する「こどもウソ文集」の3本立てでした。

画像

八木原
僕らは、新日本プロレスさんの企画で、永田裕志選手が得意技であるナガタロックをかける時に白目になることから着想を得た「白目になれる永田レンズ新発売(永田レンズ)」を担当しました。コンタクトレンズ販売サイト風のデザインや商品発表記者会見の映像をつくるなど、真剣にウソをつきにいきました。
映像は新日本プロレスさんがいつも使っている記者会見場で撮影し、タイミングの悪いフラッシュ音に永田さんがキレる演出や精巧な製品パッケージを制作するなど、とにかくリアルさを意識しました。その結果SNSでは1万件以上拡散、テレビも計4番組で紹介され、おそらく今年最も露出の多いエイプリルフールネタになりました。

画像

越後
僕らは、会計ソフトfreeeさんをクライアントに、格闘ゲーム世界チャンピオンの梅原大吾さんが転職して会計士に挑戦するという企画を制作しました。数あるエイプリルフール企画の中に埋もれてしまわないよう、「引退宣言!?」と少し刺激的なトーンにし、嘘なのに現実味のある内容を狙いました。
電卓用コントローラを制作したり、格闘ゲームファンならだれでも知っている名言をもじったりと、梅原さんのことを「わかってる」と思われるような明快なふざけポイントを設定し、ファンの方々にしっかり届くようつくり込んだ結果、同じく一万件以上のシェアをいただけました。
また、梅原さん自身が海外での知名度も高い方なので翻訳版を海外向けに出したのですが、動画の再生回数が日英合わせ1日で9万再生まで届き、反響の大きさに驚きました。

画像

エイプリルフール企画のつくり方

― 今回の企画はいかがでしたか。具体的な組み立てについて教えてください。

氏田
面白法人と名乗っている以上、エイプリルフール企画も他社とは視点が少し違う見せ方をしなくてはならないというのはいつも心に留めています。エイプリルフールはいろんな会社さんがこぞってネタを披露するので、「またコレか」とか「どこかで見たことあるな」って思われるようなものは見てもらえないんですよね。
皆が見慣れたまとめサイトに嘘を仕込んだ「ウソまとめ」は、そんな風潮の裏をかくことを試みた企画でした。
八木原
新日本プロレスさんの永田レンズは、エイプリールフールで何か一緒にやりませんか?と企画を持ち込んだところが出発点です。担当の方はノリノリで絶対やりたい!と仰ってくださったので、即決でした。その上で、いかにわかりやすいネタにするか、またメディアにどう拾ってもらうかがポイントだった気がします。
永田さんといえば白目!というネタの明快さはすでに成立していたので、テレビ露出を意識した記者発表風映像をつくり込むことにしました。カヤックとしては珍しくマスを狙いにいきました。

― 個性の強い方にうまく活躍してもらうための工夫ってあるんですか?

八木原
永田さんご自身が思い切り今回の企画にのっていただけたので、その点はすごく楽でしたね。無理難題もすべて快くお受けいただけたので、僕らもリクエストがエスカレートしてしまいました(笑)。
ご自身の見せ方をよくおわかりで、「俺1回ここでキレるよ」と演出面のご提案もいただけたのでありがたかったです。
越後
freeeさん企画の梅原さんは、今回のような笑いを狙ったコンテンツへの露出が初めてだったんです。そんな珍しい機会だからこそ、今までにない見せ方をやろうと、梅原さんをイジりつくすべく企画を詰め込みました。
梅原さんご自身も「ここのセリフは俺ならこう言いますね」と、細部の詰めにまでご協力いただけて助かりました。演技もお上手だし、やはりご自分をどう見せるかを意識されているのだなと、プロ意識に感激しました。
氏田
どちらもタレントさんのキャラクターを活かした企画でしたが、特に梅原さん方は、わかる人にだけわかるという、コアファン向けに振り切った企画でしたね。

画像

越後
ただ、特定のターゲットに振り切った企画だと「つくり手がわかってない」と思われる可能性も高くなるので、カヤック内でも梅原さんフリークの社員とブレストを重ねてイジる要素はかなり決め込みました。
コントローラを制作した川名も大ファンで、ほぼ1日で仕上げてくれました。

ネタ企画だからこそ、の意識すべきこと

― ネタと嘘のバランス感についてはどうですか?

画像

氏田
基本的には明らかに嘘だとわかるようにつくっています。エイプリルフールは、「嘘をつく日」というよりは「ファンに楽しんでもらうお祭り」と言ったほうが正しいんじゃないかと思っています。
その意味では、本当に人を騙してしまった「ウソまとめ」は新しい形のエイプリルフール企画になったと思います。
八木原
担当者の方に永田レンズの箱をプレゼントしたら、「せっかく買ったのにカバンに入らない!」と企画に乗っかったツイートをしてくださって驚きました。こういう企画の時はクライアントさんの社風も重要ですよね。
越後
そうですね。梅原さんご本人からも「梅原大吾は4/1をもって引退します」とURL付きでツイートしていただけまして、リンク先に飛べばもちろん嘘だとわかるのですがファンから「辞めないで」ってリプが山ほどついていました。
MadCatzさん(アメリカのゲームコントローラ会社)のUSアカウントは「会計士への道がんばれ」とRTするし(苦笑)。
氏田
どちらもユーモアのある企業さんだったのでいい作品になりましたね。エイプリルフール企画は、「やるなら徹底的に遊ぶ」というメリハリがないと、他の様々なコンテンツに確実に埋もれてしまうと思います。

― デザインや表現と企画のあり方できづいたことは?

八木原
ほぼファーストビュー勝負になってきた感じはありますね。コピーライターと相談しながら「新発売」などキャッチーで伝わりやすい文言を使いましたが、こういう状況では改めてコピーの重要性を実感しました。
多くの情報が流れる中でいかに目立てるか、突っ込む隙をつくれるかがポイントかと思います。。

画像

― 2016年の傾向はどうなると思いますか?

越後
大人の都合でこうなりました、的な半端な企画は通用しなくなるでしょうね。また面白さだけでもダメで、ユーザーが喜べる内容かどうかが重要になってくると思います。好意的にシェアされる流れをつくれないと無意味になってしまいますから。
八木原
文脈に則っているか、ターゲットが見えているか、は大事ですよね。それがズレた途端にわかってないと見透かされる。これは普段の仕事と一緒ですが、一番重要なことだと思います。
氏田
単に毎年ネタを考えるだけでなく、カヤックがこのお祭りを牽引する存在になっていけたらと思います。このイベント自体がパターン化してしまうと面白くなくなってしまうので、「こんなエイプリルフールがあってもいいんじゃない?」と新たなあり方を提示していきたいです。

関わった人全員が喜べる企画に

― 今回の評価や感想をお願いします。

画像

氏田
昨年のエイプリル自社企画はカヤックサイト史上、最もPVを集めることができたのが嬉しかったですね。また、ご協力いただいた企業の方々の懐の広さを感じました。
八木原
クライアントも永田選手もファンも僕らも皆楽しめた、というのが一番良かった点ですね。露出もPV数も目標達成でき、選手や新日本プロレスさんのバリューを上げることができて安心しました。
越後
仕込んだネタが全部伝わり、設計がうまくできた企画だったなと思います。嘘はついても、扱う対象を尊敬してていねいに作り、喜んでもらい、数字も取れた。そういう経験がすべてできたよい案件でした。

見た目はふざけているようで裏側では硬派で丁寧な考え方がされているエイプリルフール企画。自社、クライアントワークと内容の違いも露わになった対談でした。2016年の4月1日はどうなっているでしょうか。どうぞご期待ください。

カヤックにエイプリルフール企画を相談したい方はコチラ
4月1日限定のウソ売ります。
http://april.kayac.com/

バックナンバー
#クリエイターズインタビュー

非エンジニアが、いかにして全米1位を成し遂げたのかー「AIと感性」を武器にしたゲーム哲学
非エンジニアが、いかにして全米1位を成し遂げたのかー「AIと感性」を武器にしたゲーム哲学
No.107
非エンジニアが、いかにして全米1位を成し遂げたのかー「AIと感性」を武器にしたゲーム哲学
ハイパーカジュアルゲーム『Pistol Duel(ピストルデュエル)』が、累計1,000万ダウンロードを突破。さらに、Google Playの無料アクションゲームランキングで全米1位を記録した。...
2026.09.08
「YouTube Works Awards Japan 2026」W受賞クリエイターの企画メソッド
「YouTube Works Awards Japan 2026」W受賞クリエイターの企画メソッド
No.106
「YouTube Works Awards Japan 2026」W受賞クリエイターの企画メソッド
サントリー「からだを想うオールフリー」のWebCM「深夜ラーメンの誘惑」と、アース製薬「らくハピ マッハ泡バブルーン 洗面台の排水管」のショート動画シリーズ。カヤックが企画・制作を手がけたこの2...
2026.09.02
親の顔より先にゲームを覚えた男!? 就活全落ちから「いちゲー採用」で入社、20個のボツを乗り越えて1,000万DLを叩き出すまで
親の顔より先にゲームを覚えた男!? 就活全落ちから「いちゲー採用」で入社、20個のボツを乗り越えて1,000万DLを叩き出すまで
No.105
親の顔より先にゲームを覚えた男!? 就活全落ちから「いちゲー採用」で入社、20個のボツを乗り越えて1,000万DLを叩き出すまで
ハイパーカジュアルゲーム『Ragdoll Shooting(ラグドールシューティング)』が、1000万ダウンロードを記録した。手がけたのは、カヤックのゲーム事業部・入社3年目の若手ゲームクリエイ...
2026.08.13
総務省×カヤック「縁むすび大作戦」!? 地域おこし協力隊1万人の目標を共に目指す〜官民で挑む地域づくりの現在地〜
総務省×カヤック「縁むすび大作戦」!? 地域おこし協力隊1万人の目標を共に目指す〜官民で挑む地域づくりの現在地〜
No.104
総務省×カヤック「縁むすび大作戦」!? 地域おこし協力隊1万人の目標を共に目指す〜官民で挑む地域づくりの現在地〜
2026年度、カヤックは総務省の「地域おこし協力隊の戦略的広報」に係る総合企画・運営事業を3年連続で受託することになりました。 この事業は、都市部から地方に移住して地域課題の解決や地域力の向上...
2026.08.07
“眠れる名作”が1,000万ダウンロードを達成!データが導いた発掘と再生
“眠れる名作”が1,000万ダウンロードを達成!データが導いた発掘と再生
No.103
“眠れる名作”が1,000万ダウンロードを達成!データが導いた発掘と再生
今から3年前にリリースされた『Cannon Bowling(キャノンボーリング)』 。開発当初は社内のローンチ基準に届かずお蔵入りしたゲームが、1,000万ダウンロードを突破した。 なぜ再び日の...
2026.06.25

関連ニュース

© KAYAC Inc. All Rights Reserved.