それでも町の全部の交差点の噴水設置に協力する理由 | 面白法人カヤック

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2016.08.18

#みんなの理念解釈 No.1
それでも町の全部の交差点の噴水設置に協力する理由

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みんなの理念解釈

それでも僕は二度と行かないかもしれない一軒家に扇風機を送った

人事部の柴田です。

「水害で壊れた一軒家を修理するので一緒に来ませんか?」と知り合いに誘われたことがありました。

東京から車で9時間ぐらいかかる地域にその一軒家はありました。1週間ぐらい泊まり込みで壁や床をはがしたり、新しい床をはったりという作業をします。特にお金とかもらえるわけでもありませんが、かなり面白かった記憶があります。

修理に参加した人はその一軒家にいつでも無料で泊まれるというルールで、当初はそれがいいなあと感じて参加したのですが、結果として私はその後一度も行っていません。(遠いから……)

ただ、自分が修理に関わった家なのでやはり気になる部分がありまして、たまに状況をチェックしています。自分が訪問してから1年後ぐらいに、そこの一軒家の人が公開していたamazonのほしいものリストから扇風機を2台ぐらい送った記憶があります。

二度と行かないかもしれない一軒家の生活を快適にする義務などないのですが、「あそこの家はあついから扇風機あったほうがいいよなあ」と判断して送り、Facebookの情報とかで「あ、使われてる!」と確認していました。

二度と行かないかもしれない一軒家に扇風機を送る人が増えたら、世の中はよくなる

ところで、カヤック社内で流通しているキーワードとして「自分ごと化」というものがあります。つまり私は、この二度と行かないかもしれない田舎の一軒家に対して、最初の修理に自分が関わっただけで「自分ごと化」して、わざわざ扇風機まで送りつけているわけです。

これが仮に、修理後の一軒家に宿泊しただけでは同じようなことにはならなかったでしょう。ここは修理に関わったということが「自分ごと化」のポイントなんだろうなあというのが私の見解です。

カヤックの経営理念である「つくる人を増やす」は、結果として『自分ごと化』する対象を広げられるという効果があるというのが私の解釈です。せっかく何かをやるのならば、「自分ごと化」したほうが面白くなる。「何かに対して積極的に関わっていく人」を「つくる人」と考えて、そんな人たちが増えた方が世の中よくなるよね、という意味です。

私はカヤックの人事として、「社員が会社を自分ごと化できる組織」をつくることで理念と仕事を結びつけています。以下のコーポレートサイトの制度ページに書かれている内容がその詳細となります。

全部の交差点に噴水があったら他人は迷惑的な発想が抜け落ちている人を、最高!と言い切るのが面白法人

さてここから先は今後私が「つくる人を増やす」という理念をベースにやっていきたいことです。

世の中には、他人からは理解できないテーマに対して「自分ごと化」して動いている人がいます。先日会った方も、ある5000人ぐらいの町で、「すべての交差点に噴水を設置したい(しかもポンプとか使わない古代の仕組み)」という活動をしていました。

その町を「自分ごと化」して将来を考えてはいるのですが、「それ他人からしたら全部の交差点に噴水あったらどうなの?」的な発想が抜け落ちているのが最高だなと。

「だから柴田くんそれを手伝ってくれる人を探してきてよ」と言われたので、「わかりました」と答えました。

こういう人には協力した方がいいのです。なぜなら、50%以上の人が賛成しないような「つくる人」を増やした方が世の中の多様性が深まり面白くなると私は考えているためです。

ちなみに私自身も特に誰も賛成しないであろう構想がありまして「マッサー人事部(まっさーじんじぶ)」というマッサージ師と人事で漫才コンビのようなユニットをつくって会社の健康経営を推進していくというものがあります。

人事と面談をするのではなく、マッサージ師にマッサージをされているときに話を聞けばいいのではないか、その社員の言語化された情報に加えて、身体的な状況も把握した方が何か正しい施策を打てるのではないか。人事と面談するのは時間とりたくないけど、マッサージだったら良いかもという社員もいるのではないか。などと考えています。

しかしこれを実現するには一緒にやるマッサージ師の方が必要で、まずはそこを探すところからはじめたいと考え構想から2年経っていますがまだ巡り会っていません。

興味があるかたはぜひご連絡をおまちしております。

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