頼まれた仕事を楽しくする力 頼まれもしない仕事をやり続ける力 | 面白法人カヤック

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2017.12.04

#みんなの理念解釈 No.6
頼まれた仕事を楽しくする力 頼まれもしない仕事をやり続ける力

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頼まれた仕事を楽しくする力。
頼まれもしない仕事をやり続ける力。

基本的に、冗長なまでに時間のある人生を送っているので、このようにどうでもいいことを数年ほど考えている。

頼まれた仕事を楽しくすることについて

以前「リーダーとは?」と問われて「トム・ソーヤのペンキ塗り」といった方がいた。

壁のペンキ塗りをやらされることになったトムが、いかにも楽しげにやっていると「ぼくもやりたい」とゆー子供たちが押し寄せ、しまいには行列ができるというアレで、要は「どんな仕事も、やること自体はたいして変わらんが、楽しくやって、周囲を巻き込むのが大事」みたいなことだったと思う。

楽しい仕事にすること。それは意味づけかもしれないし、熱狂かもしれない。なにかの脳内物質が出るし、仲間が増えたら、さらに楽しくなる。たぶん。

カヤックには「つくる人を増やす」という経営理念がある。つくる側になることは、主体性を持つということ。自分がどう当事者になるか考えることそのものが企画だと思うし、それはすごくクリエイティブなことだと思う。

頼まれもしない仕事をやり続けることについて

などと思いつつ、入社してのほほんと過ごしていたところ、「つくっていいとも」というイベントに誘ってもらった。

これは、会社での仕事とは別に、個人的につくったものや、有志で集まってつくったものを発表するイベントで、月に一度、終業後に社内で開催されるというので、いそいそと参加した。

驚くことに、これはビジネスプランコンテストではないのだった。

「どう事業化します?」とか、誰も一言も言わない(というか、そもそもその場に経営陣がいない)まま、楽しげに発表が行われ、解散していく。

「彼氏ほしい」「彼女ほしい」というTwitter上のつぶやきを勝手にマッチングし、アルゴリズムを駆使してカップル成約を手伝ってくれるという割と余計なお世話なアプリ。雪道や毒沼など多様な踏み心地を体感できるIoT足拭きマット。

いわゆる業務外と呼ばれる時間に、自身の分身かのごとく、愛おしげに作品を披露する人々。ぜんぜん、頼まれていない。いや、むしろ、これ、売上の役に立つのか。

しかし、考えようによっては、世界の発明とか楽しいもののほとんどは、やらされ仕事じゃなくて、遊びから生まれるのかもと思う。

つくるということ自体、そもそも無駄なことばっかりだ。近道はしづらいし、へんなこだわりとか、理屈で説明できない美学なんかが出てくる。魂を込めたところで、褒めてもらえるとは限らない。効率を求めるなら、誰かがつくったもののライセンスでも買い取った方が、たぶん早い。

でも「つくる人を増やす」と、この会社はいう。そして、なんの役に立つのかわからない、愛のこもったプロダクトが社内に溢れ続ける。

壮大なまでの無駄と遊び、合理性と責任。仕事もまた同様なのかもしれない。

わけのわからん無駄を孕みながら、大好きな人たちと、なにかをつくる。その感覚に魅せられて、プロフェッショナリズムに触れて、バカ笑いしたくて、ネットがあれば自宅でもできる仕事のために、今日もわざわざ会社に向かう。

誰にも頼まれていないけど。

(広報部: 渡辺 裕子

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