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2015.12.01

#クリエイターズインタビュー No.42
坂本龍馬と面接できる!かつてない「VR面接」誕生までの秘話。

Client Work

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インテリジェンス・DODA「未来の面接プロジェクト」第一弾として発表された「VR面接」。オキュラスリフトを使って、坂本龍馬とのVR(バーチャルリアリティ)面接が体験できるという話題性から、発表と同時に、テレビ東京WBSなど、メディアにも数多く取り上げられました。

最新技術で新たな面接の形を考えようとの想いを込めた本コンテンツの制作・開発を、カヤックが手がけました。そこで今回は、クライアントであるインテリジェンスDODA・森本大氏、感情解析エンジン「Empath(TM)(エンパス)」を扱うLASSIC(ラシック)・小泉雄氏にご同席いただき、ディレクター 佐久間亮介、テクニカルディレクター 原真人とともに、制作の裏側を聞きました。

「テクノロジーで面接を変える」ために

― 本プロジェクトはどのような経緯で始まったのですか?

インテリジェンス 森本
元々、感情解析システムを使ってカウンセリングの質をあげられないかという話が社内にあったんです。そこで将来的な導入を見据えつつ、まずはPR的に活用できないかと考えたのが始まりです。エンタメ系が得意なWeb制作会社さんにご相談する中で、最終的にカヤックさんにお願いしました。
カヤック 佐久間
「テクノロジーで面接をどう変えるか」というお題を伺った時に、単なる面白さに留まらない切り口がいいんじゃないかなと。そこで「未来の面接プロジェクト」として、今の面接が抱える問題と改善方法を、技術の活用とともに考えてはどうですかとご提案しました。

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森本
面接は個人の資質による部分が大きいので、活躍できるはずの人が面接ベタで落ちたり、入社しても社風が合わずすぐ辞めたりするミスマッチが起こりがちです。
それを、今回はオキュラスと感情解析システムを使って改善しようという試みですね。このプロジェクトでは、今後も外部からアイデアを募って継続していきたいと思っています。

― 感情解析システムのご説明を簡単にお願いします。

ラシック 小泉
スマートメディカルさんの「エンパス」という解析エンジンです。多くの被験者の音声データの統計から喜怒哀楽を分析、照合して評価を返す仕組みになっています。

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― もう一つのオキュラスは最初から使うと決まっていたんですか?

佐久間
それはカヤックからの提案です。社長面接は緊張するので、オキュラスを使って大企業の社長さんと擬似面接体験ができたらいいよねと。ただ実在の企業トップの方となると、調整が難しく、最終的に3Dモデルの坂本龍馬という案に落ち着きました。
カヤック 原
制作側では当初、実写での準備をしていたのですが、3Dモデルに変わったことで、動きの自由度や、切り替えの滑らかさの点から表現しやすくなったこともあり、結果的には良かったのではと思います。

― そこで坂本龍馬をと。なぜ彼だったのでしょうか。

佐久間
日本初の起業家として、面接の象徴的な存在であることが一つ。面接でおなじみの「尊敬する人物は」という質問でも人気で檄を飛ばされても許せる雰囲気があることがもう一つの理由です。

― 何かの資料を参考にされたのですか。

佐久間
時代劇や再現ドラマで演じられている様々な坂本龍馬像の中から参考にしました。自由奔放で豪傑、少し偉そうだけど人間味ある感じがすごくよかったんですよね。
最初、龍馬は有名すぎるが故に想像する像が個々で違っていたので、まずは意識合わせが必要だなと。早いうちから映像を共有して認識を揃えるようにしました。
森本
早い段階で見せていただいたので、確かに摺り合わせしやすかったです。
佐久間
VRの開発は時間や手間がかかりますからね。絵コンテでは伝えきれないニュアンスも多いので、今回は特に意識して、目で確認できる資料を提示するようにしました。

オキュラスに音声解析ツールと面接台本を繋ぎ合わせる難しさ

― エンパスとオキュラスはどう繋がっているんですか。

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エンパスのプラグインをUnityアプリのプログラムに組み込みました。喋るとエンパスが声を解析して設定した結果をアプリに返す仕組みです。
最初の質問の結果がAの感情なら次はこの質問に…と分岐するので、ノベルゲームをアニメーションとボイス入力で動かすと考えていただくとわかりやすいかと思います。
佐久間
ボイス入力自体が珍しいですよね。
ボイスに対して感情の値を返す仕組みもそうないしね。今回のような案件でないと形にするのが難しいので、VRコンテンツの中でもかなり画期的なものになったと思います。
実際の人物とボイスチャットするものはありますが、解析する物は初めてですし…開発者としては面接以外にも応用してみたいです。

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― 面接の質問やストーリーはオリジナルですか。

佐久間
はい。森本さんからいただいた項目から逆算してストーリーをつくりました。音声解析の結果でAとBの値が多ければア、CとDの値が大きければイという感じで、いくつかの判断軸を掛け合わせて結果が出るようにしてあります
森本
でも初稿ではかなりおとなしかったので、振り切っていいですよとお話した覚えがあります。
佐久間
「面接の未来」に繋げるうえで敬語を使うかどうか、エンタメ要素をどう入れるかなどの判断に迷いがあったんですよね。
模擬面接ツールとして現場で使われることを意識したほうが意義深いとも思えば、目を惹かなければという思いもあり…。森本さんと何度もお話することでなんとかゴールできた気がします。

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― 世界観や演出面で何かご要望は出されましたか?

森本
面接のみだとVR空間であることを意識しにくいので、左右を見るなど空間を感じさせる動きをつけてほしいとお願いしました。

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佐久間
ただ、面接そのものがあまり動きのないものなので、どう空間を感じさせるかには苦労しましたね。最終的には、掛け軸のほうを向かせて「名言を読んでどう思うか」と聞くなど質問に紐づける形で入れていきました。

― 動きのアニメーションなどは?

佐久間
脚本と簡単なイメージと字コンテを渡し、場面ごとにポーズの説明をしてつくっていただきました。

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目の前にいるキャラクターを見るコンテンツでは、そのキャラクターがどれだけいきいき動くかが演出のキモになります。今回はすべての分岐に異なる表情や動きをつけたのでバラエティに富んだ印象になっているはずです。
膨大な数の素材をお願いしたので、3Dアニメーション担当の方は大変だったと思います。

― 技術的に苦労した部分はありますか?

エンパスのプラグイン取り込みは初挑戦だけに多少時間がかかりましたが、でもそれくらいですね。エンパスの性能がすごくよくて、多少詰まってできた間も含めて処理してくれるので誤差も出にくい所に感心しました。処理能力も高いので、返答の速度もとても速いですしね。

2016年に先駆けたVRコンテンツ

― 完成物をご覧になった感想は?

森本
形になって本当によかったなと一番に思いました。私自身は絶対に受ける自信があったんですが、1年かけての開発はやっぱり厳しい部分もありまして…。でも、今後は弊社のテクノロジーへの取り組みをアピールするよいツールになると思います。

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小泉
最近感情や表情を扱う解析ツールがたくさん出てきているので、来年はかなり盛り上がるんじゃないかと思っています。VR面接はそれに先駆けたコンテンツですし、恐らく人材サービス業界でも初の試みです。
面接する側もされる側もハッピーにしてくれて、人材会社が介在する価値も上げてくれる。そんな可能性を持っている気がします。

― プロジェクトを終えての感想や、今後挑戦したいことはありますか。

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佐久間
2016年はVRの年になると言われています。一般販売も始まり、家庭にも導入されやすくなるでしょうし、その時に面接の模擬練習ソフトとして使っていただけるといいですよね。実践ならではの臨場感もありますし、テキストよりずっと効果も高いです。その意味でも可能性があるなと思いました。
感情解析ツールの精度が想像以上に高いことがわかったのが収穫でしたね。来年はVR用入力装置も増えるでしょうけど、音声を使う装置として有力な物の一つになる気がします。龍馬を別のキャラクターに置き換えるだけでも世界が広がりますし、さまざまな楽しい企画に活かせそうです。

人材業界でいち早く音声解析を導入し完成した「VR面接」。既存の仕組みやサービスをテクノロジーを加えてよりよい形に…という思いが、「面接」分野では今後どんな風に進化していくでしょうか。私たちも楽しみです。

DODA 未来の面接プロジェクト「VR面接」
http://doda.jp/promo/campaign/mirainomensetsu/

カヤックでは今回のようなコラボレーションや、Web・アプリにとどまらない制作物も複数手がけています。

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