つくる人を増やすハンドメイドマーケットプレイス「iichi」のこだわりとは? | 面白法人カヤック

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2014.01.31

#クリエイターズインタビュー No.17
つくる人を増やすハンドメイドマーケットプレイス「iichi」のこだわりとは?

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カヤックも出資している2011年7月にスタートしたハンドメイドマーケットプレイス「iichi(いいち)」には、日本中のつくり手たちのハンドメイドの作品が、12万点以上も出品されています。

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iichiでハンドメイドの作品をつくる人と、iichiで買う人が増えているわけですが、その秘訣はどこにあるのでしょうか?iichiの代表を務める飯沼健太郎さんにiichiをつくるうえで、こだわっているポイントをお聞きました。

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元々の名前はクラフトジャパン

—— どのようなきっかけでiichiを始められたのですか?

飯沼
3年くらい前ですが、博報堂DYグループで、社内ベンチャー支援プロジェクトの「アドベンチャー」というプロジェクトが始まりました。いまも続いているのですが、その第1回目に応募して、そのままスタートすることになりました。約250組の応募で、最終審査で4組通ったうちの1組でした。
iichiの構想自体は、プロジェクトが始まる前から持っていて、ちょうどタイミングが重なり、背中を押された感じですね。
ちなみに、応募時の名前は、クラフトジャパンでした。「個人の手仕事によるものづくりということでいうとハンドメイド、アート、工芸など様々なジャンルや名称がありますが、「クラフト」だったら幅広くいろんな意味を持てるかと思いました。
プロジェクトをスタートするときに、全員集まって話し合い「iichi」になりました。「いい市」という意味や「お互いに」という意味のeachにも近くて、なかなかよいなということでiichiでいくことにしました。

パソコン初心者がいきなり出品者になる

—— いま現在、iichiで作品を出されているのは、どんな人たちなんでしょうか?

飯沼
下は美大生から、上は定年を迎えてものづくりに励む方までいますよ。パソコンを使ったことのない方たちもけっこういて、ネットで買いものをしたことがないのに出品する。なんて方もいます。
そういった方には、iichiのスタッフが、電話を使って説明したり、作家さんのインタビュー取材をしているときなどに、なるべく丁寧にサポートしたりするようにしています。
作家さんの中には、パソコンを持ってなくて、「パソコン持ってないので買ってきますね」という方もいらっしゃいました(笑)。
そういうときに考えるんですが、今の時代、好きなものは何でも買えてしまう気がしますが、iichiに出ている作品の多くは、iichiがなければ、買うことのできなかったものなんです。
人気の高い作家さんの中には、iichiだけで生活していけるくらいの売上規模になる方もいます。あと、大学生で卒業後は、企業に就職はせずに、ものづくりの作家として生きることを決意した方もいましたよ。

つくる人と買う人をつなぐ

—— iichiのサイトの中で、いちばんのこだわりポイントはどこですか?

飯沼
作家さんと買い手の方をつなぐことに最も力を入れているのですが、そのためにつくった仕組みがあります。作品を買うときに、買い手の方が作家さんにメッセージを送る仕組みです。その仕組みが、いちばんのこだわりポイントかもしれません。
かなり使われていて、作家さんと買う方との会話の量はとても多いんです。いちど話し始めると関係ができてしまうので、お取引終了後もずっと関係が続き、会話をし続けるという人もいらっしゃるようですね。

—— ヤフオクとかだと、出品者と落札者にメッセージのやりとりの制限がありますよね?

飯沼
はい、iichiの場合は、会話の回数の制限がないので、作品を使った感想などを買った方がお送りし、作家さんは、「新作でました」「個展やります」というようなこともお知らせできるので、ずっとコミュニケーションが続いていきます。そのおかげか、iichiは、リピーターがとても多いんです。
あと、ネットで買うものは、実物が確認できるものではないからこそ、この人だったら大丈夫か、買うまえに会話での確認が必要という考えのもとに、この仕組みをつくりました。

まず、作家の方たちをフォローしたい

—— 他に工夫しているところは、どこでしょうか?

飯沼
作家の方と買い手の方が、リアルで顔を合わせる機会をつくっているとこですね。
都内に“iichiギャラリーショップ浅草”というiichiのお店があるんですが、ここに行けば、実際にiichiに出ている作品に触れることができます。作家さんの企画展やワークショップもよく開催していて、そういったイベントを通じて、作家さんと買い手の方が、交流を深めることができます。

—— 買う方にとってもありがたいですが、作家さんにとってもそういう機会はかなりありがたいですよね。

飯沼
iichiのクライアントは、作家さんだと思っているんですよ。もちろん買い手の方がいないと成立しないので大事な存在であることには変わりませんが、買い手の方は、作家さんのお客さんという認識です。まずは、作家さんたちを最初にフォローしたいと思っています。
そのために、たとえば、作品が綺麗に撮れるようになる写真セミナーを開催しています。
ほかにも、先ほど言った浅草の店舗や展示会場でスマートに支払いができるように、作家さんに、スマホで簡単にクレジットカード決済できる「スクエア」のリーダーを無料でプレゼントしていますよ。
なるべく、彼らのためになることをしてあげたいですね。あと、iichiの作家登録や出品手数料は無料ですし、作家さんは、iichi以外のサイトで出品してもOKです。商品ページや、自分のページで、外部リンクの禁止もありません。海外から買いたいという人たちも最近は増えてきているので、英語版も提供しています。

iichiの起源はイギリスにある!?

—— iichiをつくる原体験というか、子どもの頃にふれたものづくりとか、手づくりの作品を買うのが好きだったか、そういう経験はありますか?

飯沼
7歳のときに親の転勤でイギリスに行ったんですが、アンティークフェアや展示会やフリーマーケットが街中で盛んに行われていて、その市場の雰囲気は、今でも覚えていますね。いまでも、公園でやっている手づくりのバザーの雰囲気が好きなのでiichiも、あのような雰囲気のコミュニティにしたいですね。

—— 飯沼さん自身は、幼いころ、どんな子どもだったんでしょうか?

飯沼
母親が画家だったということもあって、絵をよく描いていましたね。いまでも描いていますし、博報堂時代も、自分の手で何かをつくることが好きだったので、個人的に、広報誌などで、4コマ漫画を描いていました。
ある時、小学2年生の子からこれに対する感想を伝えてくれる手紙が届いたんですよ。とてもうれしかったので、今でも覚えています。
モノをつくる人って、人や社会とのつながりを意識してつくっている気がします。みんながみんな、そうではないかもしれませんが、人はつながりたくて、モノをつくっていると思います。

—— そんな経験があったからこそ、iichiには、作家の方と買い手の方をつなぐ仕組みがあるんでしょうね。

飯沼
はい、そうですね。作家の方たちからのメッセージもよく届くんですよ。定年後に、趣味でモノづくりを始めiichiに出品しているという方もいます。感謝のメッセージは大切にとっていて、いつでも見られるようにしていますが、こういった言葉が届くたびに、iichiをつくってよかったと実感します。

飯沼さんがiichiで買ったお気に入りの作品

最後に、飯沼さんがiichiで買ったものの紹介と、今後の目標を語っていただきました。

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飯沼
東北の手仕事品を取り扱う方から教えていただいた宮城県の伝統工芸「堤焼」という器です。教えてくださった方の活動やお話が魅力的だったので、買いました。

—— これはオススメしてくれた方とのエピソードですが、顔の見える人からモノを買えるってやっぱり素敵ですね。今後のiichiの目標についても教えてください。

飯沼
はい、ゆくゆくは、鎌倉で「クラフトフェア」を開催したいですね。リアルだけじゃなく、パソコンで見て買うこともできて、オンラインで楽しめる鎌倉の一大イベント、「クラフトフェスティバル」です。

—— それはとても楽しみですね!本日はお忙しいところ、ありがとうございました!

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。iichiのサイトも、ぜひご覧ください。素敵な作品たちが、待っています。
http://www.iichi.com/

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