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2021.07.28

今までの経歴をあえてリセットすることで壁を越えるキャリア論

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大手ゲーム会社のプログラマーという華やかな経歴がありながら、ほとんど触ったことがないUnityエンジニアへ39歳で転身した平山さん。転職して5年、予想外のことばかり起きるカヤックで学んできたこととは......? 70歳まで現役で働きたい平山さんが考える長期的キャリア論や、カヤックに転職してみたい人へのアドバイスを聞いてみました!

平山 尚

1977年生まれ、2016年入社。ゲーム事業部/Unityエンジニア
中国拳法できます

39歳で転職。大手ゲーム会社のプログラマーから、何もできないオジサンへ?!

ーーカヤック入社前について教えてください。

大学院で科学を学んでいたのですが、英語が苦手すぎて......。やはり、論文や会話で英語必須なんですよね。それが恐怖で、そこから逃れるためにゲーム会社に就職したんです。プログラミングはほとんどやったことがなかったのですが、やってみたら案外向いていたという、笑。

家庭用ゲーム機のプログラマーとして、新卒から15年以上いましたね。たまに転職エージェントさんからメールが来て、「いろいろな人と話せるのも楽しい」という理由で面接を受けたりしていたんです。紹介された会社のひとつが、カヤックでした。

ーー平山さんは、プログラミングの本を2冊も執筆されていますよね。大手ゲーム会社で長年活躍されていたけれど、あえて転職の道を選ばれたのはなぜですか。

実は、ゲームビジネスは当たり外れが大きく、常に博打を打ちつづけているようなものなので、いつ「辞めてほしい人リスト」に入るかわからない恐怖感があった。自分が今いる場所しか知らず50歳になった時に、そのリストに入ってしまったら立ち直れない。だから、転職すること自体に抵抗はありませんでした。

あと、その頃Unityが登場してきました。私は、もともとUnityが提供するものをつくっていたんです。それまで15年間やってきたことが、ほぼUnityの中に無料で入っている。「俺、いなくていいじゃん」と、複雑な気持ちでした。Unityが主流になれば、給料がもらえなくなるかもしれないですよね。そんな時にカヤックと面接してみたら、すごく面白かったんです。

ーーどんなところが面白かったんですか。

最初は本気で転職するつもりではなかったので、ありのまま「ソーシャルゲームもUnityも、全然わからないんですけど。それでも何かやれることありますかね?」って聞いたんです。そしたら、「何ができるか全然わからないけれど、一緒に働きましょう!」って言うんです。面白いですよね。

ゲームでも、ソーシャルゲームだとサーバーとクライアントというものがあって、それぞれのエンジニアがいるんです。私の場合は、コンシューマーゲーム、つまりもともとサーバーが無いゲームばかりをつくっていたので、クライアント側しか経験がないんです。Unityもよくわからない。転職しても、まあ、今まで持っていたキャリアはほぼゴミです、笑。

ーーえ、ゴミですか?!

ゴミみたいなもんです。プログラミングの仕事はツールや言語が違ってもあまり変わらない、そんな気持ちではいましたが、現実的にすぐに使いこなすのは無理じゃないですか。39歳で『Unityエンジニア』として転職したのですが、最初は本当に何もできないオジサンが来た、と思われたかもしれない。

ーーほぼ何もできないところからスタートした、と。どのくらいでUnityに慣れましたか。

段階的なのですが、音を鳴らす機能なら、1ヶ月ほどあればつくれました。過去つくったことがあるようなものを、Unityでつくることを繰り返していきました。Unity特有のやりかたや、カヤック特有のやりかたに慣れるまでは、3ヶ月くらいはかかっていますかね。

ーー転職後のミスマッチやギャップについてはどうですか。

むしろ、ミスマッチやギャップは絶対あると思っていました。Unityをろくに触ったこともなかったですし、社員のみんなは20代や30代前半で、どう考えても私を使いにくいだろうと思いましたが、こちらとしては皆さんは先輩。もう一度新卒になった気持ち、謙虚でいることを意識していました。

最終的に、新しいことをやっても、案外いける! という発見がありました。「給料をもらえる価値を出せるかどうか」が転職における不安だったので、自信がついたことはとても大事ですね。ある程度キャリアを経てから新しいやり方に取り組むのは大変なんですけど、まず頑張らなきゃいけないですよね。もう今は、結構好き勝手させてもらっています、笑。

「何が起こるかわからない会社」で広がるキャリア

ーーカヤックでの職務内容について教えていただけますか。

主にゲームのプログラムを書くことです。最初の2年はソーシャルゲームをつくっていました。転職前はゲームの「遊びの部分」、つまり「何が面白いのか」に関わる領域には踏みこんだことがありませんでした。動作とか、もっと基礎の部分を担当していたんです。初めて遊びの部分も制作したのが、カヤックのオリジナルソーシャルゲーム『東京プリズン』でした。

東京を舞台にした、大規模喧嘩タクティクス『東京プリズン』。ひとりで楽しめるストーリーモードやキャラ育成など、やりこみ要素が満載のバトルゲーム(2018年7月リリース、現在は終了)

この2年くらいは、ハイパーカジュアルゲームを担当していて、仕事の幅がさらに広がっています。大規模のゲームであれば、何をつくるかはプランナーが決めて、プログラマーが制作する分業になる。でも、ハイパーカジュアルゲームは規模が小さいので、どこを直したら面白くなるか、ユーザーにうけるか、自分で考えるところから制作しています。ハイパーカジュアルゲームのビジネスモデルは、発売後に機能拡張してユーザーの反応を見ることができるので、「遊びの部分」が挑戦しやすくなりました。

2021年4月から配信している『Ball Run 2048』は、1000万回以上のダウンロードを達成しました。尊敬している同僚が思いついたアイデアを受け取って、さらにユーザーに喜ばれるように修正していったゲームです。世界中の多様なハードウェアに対応できるように計算負荷を軽くしたり、グラフィックス面を整えたり。ボールをまっすぐ進めるだけではなくダイナミックに道を曲げるとなると、Unityにあるものだけでは対応できないので、コードを書いていた昔の経験も活かされているかもしれません。

『Ball Run 2048』は、同じ数字のボールを合体させてゴールを目指すパズルランゲーム。全米のApp Store無料ゲームランキングで5位、カジュアルゲームカテゴリで1位を獲得(2021年4月末時点)

ーー平山さんにとって、「カヤックで働く面白さ」はどんなところにありますか。

次に何が起きるかわからないところ! ハイパーカジュアルゲームの仕事だって、降ってわいたようなものでした。新しいビジネスモデルのゲームにチャレンジしたいというカヤックの社員がいて、声をかけられたからお手伝いしたんですけど。もともと予算もついていない状態から、今ではメインの業務になって、大ヒットも生まれています。

あと、わけのわからないものが次々と現れますね、「浮か部室」とか。オフィスの中に、テントみたいなものが浮かんでいるんですよ。

アイデア浮かぶ?『浮か部室』は、テント型の部屋を上げ下げできる可動式NO密のワークスペース。『ウキウキの間』『アゲアゲの間』の使い方は自由

ーーカヤックで働く上で心がけていること、大切にしている言葉はありますか。

困ったこと、面白いけどよくわからないこと、いろいろ起こるんです。「それはそれで、有り」という言葉が、1番大事かもしれません。いろいろな言葉の使い方があると思うんですが、「〜べき」って言ったら負けだなって。

ーー課題に思うことはありますか。

カヤックはブレストが多いんですよね。例えば、絵が描いてあるブレストカードがあるんですけど、それを2枚引いて、昨日見た夢だと仮定して3秒以内に話してみるとか。本当に難しいし得意じゃないけれど、頑張っています。あまりうまくできなくても、誰も責めないし、責めないための練習でもあるんですよね。

それから、私は飽きずに同じことをずっとやっていても大丈夫。そこが課題かもしれません。保守的で、新しいことに物怖じしちゃうんです。だから、巻き込まれたら、やる! と決めています。怖いけど、やる、笑。

あまり、自分から切り開くタイプじゃないんです。なんだかんだ巻き込まれてきて、今がある。転職もそう言えるかもしれません。あのスカウトメールが来なかったら、今も平和な生活を送っていたかもしれない......カヤックでは何が起きるかわからないですからね、笑。でも、転職して良かったと思っています。

長期的なキャリアのために、自らをリセットしつづける

ーーキャリアをリセットしたことで、かえってメリットがあったということでしょうか。

同じことをしたままでは、定年まで続かないと思っています。私は、70歳まで働き続けて、給料がほしいんです。子どもも、3人いますからね。今まで20年くらい働いてきたけれど、これからまだ20年くらいあります。リセットしないと進化できないな、と思う。

入社直後は、今まで自分がやってきたやり方と全然違うので「あれ、何でだろう」と思うんですよね。そう思った時に、「相手が間違っている」「自分の方がよく知っている」と考えないように気をつけていました。「今の自分にはよくわからないが、何か正しい理由があるに違いない」と考えるんです。転職するまでは、なかなかそういう考え方ができなかった。キャリアが長くなると、こういうものだろうとか、若い人より自分の方が優れているとか、「壁」を持っちゃうんです。

ーーキャリアの長さが、かえって「壁」になっていたんですね。

講師になったり本とか書くと、えらい人扱いされることもある。その状態で自分を変えるのって難しいんですよね。でも、いったん発言力もないレベルまでリセットしてしまうと、きちんと話を聞き、新しいことに踏み出だせるようになりました。

最初は役立たずで苦しいんですけど、最終的にはもともとやっていたことを応用できるようになる。誰も私を知らないところに行ってやり直すのは、すごく意味があった。これからは、カヤックの中でも自分をリセットし続けていこうと思います。

ーー最後に、カヤックに転職してみたい人への、アドバイスやメッセージをお願いします!

自分が得意になっちゃたことを、1回失くしてみるっていいですよ。得意なことって、実は「壁」になっていることがある。得意だけど、所詮「世界一」ではないじゃないですか。1番になれない感があるまま、停滞している人って多いと思います。そういう時にリセットすると、自分が持っていたスキルが別の使い方ができるってわかったりする。きっと、「自分の形を決めない」って大事なんですよね。自分がこういう人だって思うと、そこで止まっちゃうので。

私と同じように70歳まで働きつづけたい人は、確信犯的なリセットもいいんじゃないかな。カヤックなら、案外、リセットするのも楽しいですよ。

取材・文 二木薫

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