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2013.09.25

#クリエイターズインタビュー No.11
広報・松原が語る「カヤックの広報」が一番大切にしていること

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カヤックといえば8割強を占めるクリエイター職が注目されがちですが、管理・運用部門の社員もカヤックがカヤックらしくいられるために、日々がんばってくれています。が、表に出ることが圧倒的に少ないので、意外とナゾに包まれていると言えるかもしれません。そこで運用部門のお仕事についてもご紹介していきたいと思います。

今回は、広報を長く勤めるディレクターの松原佳代に、「カヤックの広報さん」の仕事について聞いてみました。プレスリリースを出し、取材の調整や記事校正をしたり…など、一般的な印象は、カヤックでも同じ? それともカヤックだから違う?意外と知らない「カヤックの縁の下の力持ち」の談話です。

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ブランドをつくる仕事の面白さ

― 松原さんは広報として入社されたんですよね?

松原
いえ、実はそうじゃないんです。

― え!

松原
柳澤からは最初、ブランドをつくる仕事をしないかと誘われたんです。当時のカヤックは20人ほどの小さな会社だったんだけど、これが100人規模になったら面白そうだな、その成長ぶりを間近で見たいなと思ったんです。
元々編集の仕事をしていたので、メディアとして外側から伝えることもできるけど、それよりさらに内側で関わりたい、自分の手を動かして変えたいなって。その時の気持ちが今も続いている感じです。カヤックで広報をやる面白さの一つは、今もそこにある気がします。

― カヤックは独特なプロダクトも多いから、面白さをきちんと伝える橋渡し役という意味では大変そうですね。

松原
そうですね。カヤックではバランス感が一番重要かもしれないです。面白さやその温度感を汲み取る感性と、事務的に抑えるべき部分を抑えて処理する力の両方が必要なので。そして、普段から「この情報は発信しても面白くないのでは?」と感じれば、はっきり意見もします。社員だからこそ言えることだし、言うべきことだから…。

「カヤックを面白くあり続けさせること」

― 一般的にイメージする広報さんとはかなり違いますね。そういえば、最初の配属はどこだったんですか?

松原
販促部です。今はもうないのですが、広報と事業PR、企業マーケティングなどを一括して受け持つ部署でした。小さい企業だったので何でもやらないといけなかったというのもありますが、逆に、カヤックのブランドを高めるためなら何をしてもよくて。
今もその考えは変わってないので、もし自分でたりない所があると感じたら、新しくつくっちゃってもいいんです。最近バズってないなと思ったらバズりそうなものを仕掛けてもいいですし。

― その自主性って、広報が元は販促部にあったことも関係あるんですかね。

松原
そうですね。だから、広報という仕事の知識や経験も大切ですが、たとえば「カヤックという会社をつくっていきたい」とか、自分から何かをつくりたいという志向がある人の方がいいかもしれないですね。

― なるほど。

松原
私の仕事の軸は「カヤックを面白くあり続けさせること」なので、広報職もあくまで一つの方法論でしかないんです。必要だと思えば、事業にだって積極的に関わってきました。ART-MeterやHOUSECOなど「つくる人を増やす」系が中心でしたが、これも私が事業リーダーをやることで、カヤックのブランド価値になると考えていたからなので。

― でも、それはかなり珍しいスタンスですよね。

松原
でも、その方が会社を説明しやすいし、社員のこともよくわかるんです。9割弱を占めるプログラマーやWebデザイナーと一緒にチームを組んで事業をつくることで、彼らの考えや興味、流行はもちろん、よく見るメディアやそこでどんな記事を書きたいか、キャリアをどう考えているかまで見えるから、広報やメディアリレーションをする時にも生きてくると思っています。
もしこれが事業部と管理部で分割されてしまったら、必要なスキルや情報源がどこにあるかわからなくなるんじゃないかな。

会社の見え方と社会からの期待を兼ね備えた発信

― 自分自身で「今会社を動かせているな」と感じるのはどんな時ですか?

松原
社内の情報をうまく拾って適した場所に伝えられた時かな…。社内と社外、両方のニーズに合わせて橋渡しできている瞬間というか。

― その時に気をつけていることってあります?

松原
社内の一押しや流行が必ずしも社外で響くわけではないので、そこは自分なりに吸収して一度吟味すること。それから、柳澤や各チームが出すセンセーショナルな言葉やものについては、それが思いつきではないと伝えるために「なぜそうしたのか」という背景をきちんと説明することです。
この2点はセンシティブなところで、本質は同じでも言い方一つで印象や伝わり方が大きく違ってくる部分なので気を遣ってきた気がします。それから、発信の仕方もその都度、会社のフェーズに合わせて変わってきていると思います。今は私たちがどう発信したいかよりは、社会に「どう見られているか」と「社会に期待されている動き」を比べつつ、最もよい線を探っている感じです。

― そのつど、ということは、過去何度か変化の段階があったのですか。

松原
はい。鎌倉に本社オフィスを構えた2007年が最初です。対外的には、クリエイター集団から会社組織へと印象が変わった時なのではないかと思います。その次が、社員数が200人を超えた2012年の最初のあたりですね。広報メンバーも各タイミングで増えています。各自の知見を加えながら考えるようになりました。これはかなり重要なことだったと思います。

― 具体的な変化はありました?

松原
発信の仕方や媒体をチームで決めるようになりましたね。うちは管理系でも意見が明確な社員が多いから、話し合いも活発なんですよ。いつも「カヤックを私の手で変えていかないと」って視点を持ち続けることが大事だと気づかされます。

― 発信の仕方を変えるタイミングはどこから見つけてきたのですか?

松原
広報の仕事のひとつにブログの連載など、柳澤の発信するもののチェックがあるので、考え方はそこからキャッチアップすることが多いです。業界動向はメディアの方に聞いたり、記事でチェックしたりする感じです。幅広い事業領域を全部カバーしないといけないのが大変といえば大変ですね。
あっでも、それより今一番困っているのはゲームなんですよ! ゲーム!最近のカヤックはゲーム事業に力をいれています。リリースは必ず一度自分で遊んでから書くようにしているんですが、さっぱりクリアできないゲームがたまにあってその時はもう潔く制作者に聞くようにしてはいるんですが、とにかく自分が「ゲームがヘタ」って気づいたことが、最近一番の衝撃です…。

なんでもできる仕事、どうにでも動ける仕事

― それ以外に関わっておられたプロジェクトもあるんですか?

松原
bowlsとか電子書籍出版アプリ「Paberish」とかですね。元々「100個出して3個うまく行けばいい」って雰囲気だし、私自身も実際にかなり失敗しているので、何か始めることは怖くなくなりました(笑)。
たとえばリリース用のPRをしたいと思ったら、自ら企画して、デザイナーやエンジニアに相談して何かつくってもらうのもカヤックならではだと思います。それができるクリエイターたちがすぐそばにいるわけだし、そこが一般的なPR会社とは大きく違う、面白い点だと思います。

―「松原さんの企画や提案は、外向けにどう説明するか考えてあるから、理にかなっている」という意見が社内からありましたが、ご自身ではどうですか?

松原
それは自分が説明する立場だからでしょうね?どうすれば話題にしてもらえるか、どう見えてほしいか、この二つに沿った物をつくろうとはやっぱり考えますよね。クリエイターのようなこだわりは特にないんですが、強いてあげるとすれば、「面白いと思われるものを出したい」ってことくらいです。

― では、今の仕事をする中で嬉しかったことは?

松原
やっぱり「ありがとう」と言われることです。私は自分で物をつくれないから、最後のお手伝いしかできないんです。だから、少しでもつくったものが話題になったり、つくった人にスポットが当たるとすごく嬉しいし、それで「ありがとう」と言ってもらえることが本当に嬉しいです。
私の経験からすると、カヤックの広報ってこんな感じです。もし「カヤックを面白い会社にしたい」という方がいらしたら、ぜひぜひ一緒に働いていただきたいと思っています。多少おおざっぱでも、何事も楽しめるようなゆるさがある人だとなおよいかもしれません…私がそうなので(笑)。

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