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2017.02.28

#オモテク探偵団! No.2
拡張満腹感でダイエット!?―東京大学 鳴海研究室に行ってみた

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オモテク探偵団! ~オープンイノベーションの未来を発掘~とは、カヤックのクリエイター陣が大学や企業の研究室にお邪魔してまだ知られぬ研究をテーマにブレストし、新しいオープンイノベーションのタネを探す連載企画です。第2弾の今回は東京・本郷にある東京大学 鳴海研究室を訪問しました。

研究テーマ

視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚など五感を活用したバーチャルリアリティによるインタフェース技術の開発。人間の感覚をシステムに組み込むことで新しい体験を生み出そうというもの。

オモテク東大1画像は、“視覚と嗅覚”で味覚を騙すという「メタクッキー」。プレーンクッキーを食べているはずが、体験者の視覚上では、チョコの画像が合成され、さらにチョコの香りが鼻先に提示されるため、チョコクッキーの”味”がすると脳が錯覚してしまう。(画像は研究室提供)

オモテク東大2「チョコの味がするー!」とはしゃぐ安藤。

事前に研究室のサイトを読み込んではいましたが、ここで、我々は想像を超える、さまざまな感覚を使った新しい「インタフェース」に出会うことになったのです。


まず見せていただいたのは、“視覚”で触覚を騙す「MagicPot」です。こちらは、円筒状の物体と、手前に設置されたディスプレイで構成されるシステムで、触っている物体とは異なる形状を感じさせることができるもの。

オモテク東大3手を奥へ伸ばすと、円筒の物体を触っている様子が手前に設置されたディスプレイに表示されるのだが、実はディスプレイ上では、円筒ではなく、壺を触っている映像に置き換わっている。これにより、ただの円筒を触っているにもかかわらず、見ている壺と同じような、丸みをおびた輪郭を感じ取る事ができるという。(画像は研究室提供)

視覚で触覚情報を補っているので、壺の形をまた違うものに変えれば、さまざまな形状を円筒の物体1つで相手に伝えることができるとのこと。つまり、MagicPotは新しい触覚ディスプレイの可能性を秘めたものなのかもしれません。

鳴海先生
通常、触覚ディスプレイを作ろうとすると、押したら押し返してくれるような機構が必要になり、実は大変で。でも、このシステムが使っているのは視覚だけ。たとえばWeb越しに壺の触覚を伝えたいとき、受け手側が円筒だけ用意して、画面上に送られてきた壺のデザインを見る。それだけで、触覚情報を受け取ることができるんです。

オモテク東大4人差し指で、円筒の輪郭を下から上になぞっていくと、壺のように口が狭まっていく感覚が得られるとのこと。

続いて、「カヤックさんが好きそうな」と鳴海先生が見せてくれたのが、“視覚”で満腹感を騙す「テーブルトップ型拡張満腹感」です。大きなお皿に小さく盛られた料理は量が少なく感じますし、同じ量でもお皿に目一杯盛られていれば、なんとなく量が多く感じますよね。このシステムは、プロジェクターで映し出すバーチャルな皿によってその効果を発生させ、満腹感は一定のまま、食事の量やバランスを調整することができるというもの。

オモテク東大5ハンバーグとサラダが皿の上にのっている。

オモテク東大6皿のサイズが変わると、量が変わったように感じる!このシステムで満腹感を10%程度増減させることが可能だとのこと。

鳴海先生が説明しながら皿の大きさを変えると、確かに大きな皿のハンバーグより、小さな皿のハンバーグの方が、量が多く感じます。これを活用すれば、食べ過ぎると身体によくないハンバーグはほどほどに、身体によいサラダは多く食べることができそうですね。

― 先ほどのMagicPotもそうですが、この拡張膨満感でも“視覚”が他の感覚へのインフルエンサーとして使われています。これは感覚の中でも視覚が強いということなのでしょうか?

鳴海先生
本当はもっといろいろな組み合わせがあっていいんですが、VRやプロジェクションマッピングなど、いま視覚表現には比較的扱いやすいテクノロジーが登場しています。そのため、視覚を用いて視覚以外の感覚を変えるということがやりやすくなっているんです。

また、五感はそれぞれが絶対的な存在で感覚値を持つわけではなく、そのときどきの状況で強い感覚に引きずられてしまう傾向にあるそうです。

他にもたくさんの研究を見せていただきました! いくつか写真でご紹介しましょう。

オモテク東大7「扇情的な鏡」、自分の顔が笑っている顔や悲しんでいる顔に、リアルタイムに加工されて表示されるシステム。本当は普通の表情をしていても、悲しい顔を見ることで無自覚に悲しい感情が喚起されてしまう。悲しくなっている中農。

オモテク東大8「涙眼鏡」、装着すると、内蔵された管から、ちょうど目頭の位置に、涙のような水滴が落とされるメガネ型デバイス。泣いていると自分を錯覚させることで、本当に悲しい気持ちになってしまう効果があるという。

このように鳴海研では、さまざまな「“感覚”をハックする」研究が日々行われています。感覚のハックというと、ちょっと怖い印象があります。実際、よい使い方だけでなく、悪用される可能性にも注意が必要でしょう。しかし、こうした研究を応用することで、人がもっと便利に暮らせたらそれはすばらしいことですね。

デモの後は研究室のみなさんとカヤックのメンバーで、これまでに紹介した研究をもとに、どんなプロダクト、あるいはプロモーションが可能なのか、ブレストを行いました。

オモテク東大9

参加メンバー
東京大学 鳴海先生、研究室の学生
カヤック 安藤耀司中農稔松田壮

松田
拡張膨満感とか、もっとお手軽だといいですね。この仕組みだと家のテーブルを変えなきゃいけない。
鳴海先生
そうですね。若干そこはハードル・・・。
安藤
プロジェクターではなくて、ランチョンマットにLEDを使うとか?
松田
それならiPadでもいいかも。iPadの画面に皿を表示して、その大きさを調節する。
安藤
iPadでサイズの変わるお皿!ほしい!
中農
お洒落なイタリアンレストランにあるようなダウンライトとかは?
松田
ダウンライトで皿を投影して、食べ進めるにつれて小さくしていく!
中農
レンズとかでもアリ? レンズを通して大きく見せれば。
鳴海
レンズだとダメだと思います。自分の手とか他のものも大きくなってしまうので…
中農
なるほど。その対象だけが小さいことが重要なんですね。
安藤
あ、お皿に対して料理が大きければいいなら、お弁当箱とかどうですか?スライド式になってて、食べた分だけ縮めるみたいな。ずっと満杯のお弁当を食べ続けられる。
松田
いいかも!

ということで、テクノロジーはあえて使わず、誰でもどこでも、手軽に拡張満腹感を実現できるようにと考えたアイデアがこちら!

オモテク東大10

オモテク東大11

安藤
では次は「扇情的な鏡」。これはどういうところで使われることを想定しているんですか?
学生
お客さんが服を試着する際、更衣室の鏡に使うとか。どちらを買うかというと鏡で笑顔に映ったほうの服を選ぶんです。

オモテク東大12

中農
おお! サイネージで実現できますね。
鳴海
でも、これはすごく危ない使い方で。選んだ瞬間は笑顔になっているから、これが似合っていると思って買ってしまうけど、いざ家に帰ってみたときに「本当はこれ買いたくなかったかも…」となってしまうかもしれない。つまり、好き嫌いを変えることにつながるんです。
一同
なるほど…!
松田
あ、でも普通に気分がよくなったりっていう効果はありそう。笑顔のトレーニングとかにも活用できそう。
中農
凹んだときに鏡の前に立ったら笑顔になる。自分に自信が持てる鏡とか(笑)

オモテク東大13

安藤
では「涙眼鏡」はどうでしょうか?
中農
俳優が泣く演技の練習で使う、とか。
鳴海
いいですね、本番の前に使うことで涙がでるほどの「泣ける」気持ちを盛り上げる。
中農
あとは、怒られる前にこれを付けて、悲しい気持ちになっておく!
安藤
泣く準備をするんですね(笑)
松田
涙の他に、何か身体の変化によって感情が想起されるものってないですかね?
鳴海
手汗が出るコントローラーとか。
安藤
恐怖や緊張感が想起される!面白いですね。
松田
泣くとストレス解消になる。泣くことでデトックス、心のデトックス眼鏡!
中農
お、いいじゃないですかあ、寝る前にかけるとか。
松田
感動する映画はストレス解消、デトックスのために見に行くみたいなことがあるから、映画館のオプションで。もっと泣きたい人のために。大号泣したい人のためのデバイス。
鳴海
いいですねー!

オモテク東大14

ということで、今回の2つ目のアイデアはこちら!

オモテク東大15

この他にも、メタクッキーのようにAR+嗅覚ディスプレイで懐かしい実家の食卓を再現する「思い出の味レストラン」、扇情的な鏡のアレンジで、かわいい表情に変換した自分を見て自信をつけることで女子力をあげる「モテる鏡」などのアイデアが出ました!

はたして次の探偵団では、どんなアイデアが生まれるのでしょうか?お楽しみに!

オープンイノベーション、請け負います。

カヤックでは、オモテク探偵団をはじめとして、企業、研究者、クリエイターを繋ぎ、新しい価値を生み出すオープンイノベーションに、積極的に取り組んでいます。「商品企画アイデアがほしい」「新たな技術に関心がある」などの悩みをお持ちの皆様、企画から実製作まで、幅広くご相談をお待ちしています!

取材協力
東京大学 鳴海研究室のみなさま
Writer : 大内孝子

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