【夏休みが終わる今だからこそ届けたい】SNSでの誹謗中傷体験・裁判例共有サイト「TOMARIGI」 | 面白法人カヤック

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2022.08.29

【夏休みが終わる今だからこそ届けたい】SNSでの誹謗中傷体験・裁判例共有サイト「TOMARIGI」

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プレスリリース報道関係社各位

〜開設から半年で寄せられた声から~

様々な社会課題に向き合う「Rethink PROJECT」(JTの地域社会への貢献活動)の一環として、株式会社カヤック(本社:神奈川県鎌倉市、代表取締役CEO:柳澤大輔、以下「カヤック」)がIT起業家の関口舞氏と共同で運営する、SNS誹謗中傷体験・トラブル裁判例共有サイト「TOMARIGI(トマリギ)」。「TOMARIGI」は今月8月に開設して半年を迎えました。
8月は夏休みが終わり、学校などの人間関係で悩みを抱える子どもたちにとって、辛い時期でもあります。
「TOMARIGI」は、匿名で体験談を投稿し、共感ボタンで互いの想いに寄り添う機能だけでなく、具体的な裁判例や対処法も紹介している、次の一歩の“道標”ともなるサイト。この半年でサイトに寄せられた声をまとめて紹介します。

■“TOMARIGI”とは

JT(日本たばこ産業株式会社)がパートナーシップを基盤に取り組む地域社会への貢献活動である「Rethink PROJECT」では、社会課題と向き合うプロジェクトの一環として、TOMARIGIを立ち上げました。誹謗中傷やSNSいじめ、個人情報や写真の無断掲載など、SNSトラブルで「この苦しさはどこにもはき出せない」「もうなすすべもない」などといった逃げ場のない辛さを抱える人に、傷ついた羽を休めるよりどころでありたい、という願いを込めています。サイトでは、主に次の3つの内容で構成されています。

  1. 裁判例紹介ー「#個人へのデマ」「#暴言」など自分が受けた事例に合わせて裁判事例を検索できます。裁判事例は、弁護士監修の元、過去5年間の裁判例を中心にSNSでの誹謗中傷に関する裁判例を抽出し、裁判所がどう判断を示したのかを確認することができます。裁判例は、若年層にも理解しやすいように、できる限り平易でわかりやすい言葉に置き換えました。また、新たな裁判例が追加された際は、「TOMARIGI」のTwitterでお知らせしています。
  2. トラブル対処法ーSNSトラブルに遭った際、それぞれの状況に応じた対処法を掲載しており、次のアクションの手がかりとなります。
  3. みんなの体験談広場ーSNSでのつらい体験を書くことで自分の気持ちを整理したり、他の人と共感しあえる場所です。「気持ちわかるよ」「同じ体験しました」といった「共感ボタン」で、ユーザー同士で寄り添う気持ちを届けられます。

TOMARIGI公式サイト : https://tomarigi-sns.jp/

■恋愛相手のトラブルに巻き込まれ、個人情報から性生活までが流出してしまう例も

例えば、高校時代の交際相手が匿名掲示板で人の悪口を言っていたことをきっかけに、自身の個人情報や性生活まで晒された…という体験談が実際に寄せられました。

(一部引用)
ー友達に教えてもらって確認したら彼の本名・住所・高校・受かった大学全て晒されていました。それだけでなく、(略)私の本名始め個人情報も特定されました。おまけに匿名掲示板で私との性生活まで語っていたので私の性的特徴まで晒されるハメに…ー

このような体験に似た過去の裁判例を探すには、裁判例紹介ページで「#個人情報の晒し」などにチェックをして絞り込むと、次のような判例が出てきます。

裁判例に表示されている「発信者情報開示請求」の文字をクリックすると、①発信者特定のためには、SNSや掲示板の運営会社(コンテンツプロバイダ)に対する請求と、通信事業者(アクセスプロバイダ)に対する請求の、2段階の請求が必要となることや、②アクセスプロバイダは通常、3カ月または6か月でログを自動的に消去するため、投稿がなされてから速やかな対応が必要となること、などのポイントを確認することができます。

■このサイトの裁判例をみて、実際に弁護士に相談し、「気持ちが楽になった」

Twitter、Instagramで繰り返し容姿を侮辱する誹謗中傷を書かれて悩んでいた方からの投稿です。このサイトの裁判例を見て、過去に似たような経験をした他の方が開示請求を認められたと知り、実際に弁護士に相談したそうです。

(一部引用)
ー勇気が出て、(略)今日相談してきました。親身に話を聞いてもらい、それだけで気持ちが楽になりました。いざとなれば訴えられるのだという安心感で、だいぶ気持ちが落ち着きました。実際に手続きをするかどうかはもう少し考えたいと思います。ー

このように過去の事例を“知る”ことで、気持ちの面でも安心感につながればと考えています。

■SNS疲れをした子どもたちが正直になれる場所

TOMARIGIは、裁判を考えていなくとも誰にも言えないその気持ちをはき出すだけでも構いません。学校の友人同士で行われているSNSでのコミュニケーションに疲労感を感じているという意見も少なくありません。

「クラスの友達がTwitterやInstagramでリプ(返信)を送り合っているが、私には反応がなく、疎外感があり辛い」「クラスのLINEグループの通知が多く、放置していたら、私だけグループを外された。学校でもLINEで盛り上がった話ばかりしていて話題についていけなくなった。このままでは学校に行けなくなりそう。」といった声が届き、共感を集めました。

■関口舞氏コメント

TOMARIGIをリリースしてから半年が経ち、サイトを見た方から「こういう思いをしているのは自分だけじゃなかったんだ」「法的対処法があることがわかって安心した」といった声をたくさんいただいてきました。夏休みが終わる今、学校だけでなくSNS上の人間関係でも悩んでしまう方は多いと思います。そんなときはTOMARIGIで抱えている辛さを吐き出したり、自分と似た人を見つけたりして、少しでも気持ちを癒していただけたらと願っています。

<プロフィール>

Webサービスクリエイター。SNSやコミュニケーションサービスを企画開発。SNS誹謗中傷問題について各国の事例を研究し、メディア等での啓蒙活動も行っています。

■Rethink PROJECTとは?

JT(日本たばこ産業株式会社)がパートナーシップを基盤に取り組む地域社会への貢献活動。「Rethink=視点を変えて、物事を考える」をキーワードにこれまでにない視点や考え方で、パートナーのみなさまと「新しい明日」をともに創りあげていくために、社会課題と向き合うプロジェクト。

Rethink PROJECTサイトリンク: https://www.rethink-pjt.jp/
Rethink PROJECT公式Twitter: https://twitter.com/RethinkPJT

■参考

2021年9月1日にデジタル庁が発足し、政府は社会全体のデジタル化を推進する一方、デジタルの負の側面にも取り組む考えを示しています。2022年6月7日に閣議決定された「デジタル社会の実現に向けた重点計画」では、「情報リテラシーの啓発」としてSNSの誹謗中傷や社会の分断といった課題に対応するとしています。
出典:デジタル庁 https://www.digital.go.jp/policies/priority-policy-program/

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