唯一の専任者が語るカヤックのQAの面白さとこれから | 面白法人カヤック

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2023.12.15

唯一の専任者が語るカヤックのQAの面白さとこれから

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カヤックにQAプロデューサーとして転職してきた島野さん。カヤックで唯一のQA専任者である彼の取り組みを振り返りながら、カヤックのQAではどんな業務を担当し、これからは何を目指しているのかを聞きました。

島野 聡一郎

1980年生まれ、2017年カヤック入社
その他事業部/QAプロデューサー

猫を4匹飼っています。寝返りをうてない毎日です。

ベンチャーマインドが色濃く残るカヤックの雰囲気

― 前職ではどんなことをしていましたか?

これまでは、QA (Quality Assurance:品質保証)を主軸に、PC製品とスマホアプリの開発を統括するプロジェクトやQAの内製化・海外拠点の発足に携わってきました。カヤックは4社目になります。

― カヤックを知ったきっかけはなんですか?

過去の会社で、PC、コンソール、Web、スマホと、マルチプラットホームで100件を超える案件にQA として関わって来ました。さらに「幅を広げる」視点で、転職時に、1社で様々な案件に関わることができる会社を探していたんです。その希望を転職エージェントに伝えたところ、カヤックを紹介されました。

カヤックは複数の事業を展開し、様々な技術スタックを取り扱っています。新サービスの立ち上げも期待できることから興味を持ちました。

― なぜカヤックに入ろうと思ったんですか?

自分のことを必要としてくれる職場に行きたいと考えていました。当時のカヤックからは体制構築やコストカットなどのミッション遂行を期待されたことが魅力でした。

環境を変えることが成長には重要だと考えています。外資、ベンチャー、開発会社と転職のたびに変えてきましたが、開発会社に転職しても勤務地が同じだったので、40代を見据えた変化と成長のために、場所も変えたかったんです。カヤックが鎌倉本社だったことも決め手の一つです。

― 実際に入社してみて、カヤックのことをどう感じましたか?

色々な人がいて、一見、みんながバラバラな意見を持っている会社だなと思いました。あとは事業部間の異動が活発だったり、チームごとの仕事の進め方が変わったりするマルチな環境ですが、それに抵抗を持つ人が少ないですね。上場していますが、ベンチャーマインドが色濃く残っている会社だと思います。

経験値がどんどん広がる!カヤックのQAの面白いところ

― 最初はどのような仕事からスタートしましたか?

最初はゲーム事業部に配属されました。運用中だったタイトルの担当者と会話をしながらQAの改善策を提案しましたが、なかなか重要性を理解してもらえませんでした。

転機になったのはあるゲームのQAの体制を変更したことです。それまで感覚的に実行されていたテストをロジカルに進行できるよう委託先を変更し、テストケースやワークフローを整備しました。

結果的にこの取り組みが成果をあげて名刺代わりになり、色々なプロジェクトの相談が舞い込むようになりました。

― 今では「カヤックのQAと言えば島野さん」ですよね。現在はどのような取り組みをしていますか?

ゲームタイトルのQAは継続的に担当しています。カヤックだけではなく、グループ会社のカヤックアキバスタジオのプロジェクトにも関わっています。

ゲーム以外にもカヤックが運営しているサービスのQAにも関わっています。以前は余計な費用をかけていたサービスもあったので、根拠あるテストで品質を担保しつつコストを下げるように働きかけました。

最近は関わる事業が増えてカバーする範囲が広くなったため、QAを立ち上げる際に必要な計画や体制づくりなど重要な部分だけに徹し、テスターさんの管理やテストの実行は委託先に任せるように体制を整えました。

基本的にQAが必要な新規案件が立ち上がったタイミングで、私にご相談をいただきます。QAの計画立案から着手し、最終的に目指す品質や願い、そのための戦術と戦略、日程、欠陥マネジメント、工数とコストなどを計画書に落とし込んで行きます。実行にあたっては日程と工数の管理、課題解消が主な役割です。また、QAに関する全事業の予算作成なども担当しています。カヤックのQAに関する参謀の役割ですね。

以上が、UI ベースの QA 検証の領域ですが、ユーザビリティテストにも力を入れています。
これは、想定ペルソナユーザーの声を元に、面白さへ最短で導く動線改善や体験の最大化といった、魅力的な品質を高めるための効果検証です。安心して利用できる正常動作 (当たり前品質) を前提として、課題の発散・仮説検証・魅力最大化 (魅力的品質) を取りに行くための施策です。

― カヤックでQAに取り組むことの面白さはなんですか?

属人性を排除し、観点抽出・設計・実行と、根拠あるテスト実施が弊社の特色だと思っています。300人規模のIT系ソフトウェア会社ですが、大手企業と遜色ない経験ができると考えています。
根拠を明確にすることで、取捨選択をしながら、工数とコストのバランスをとりやすくなります。
基本的なことではありますが、変更や差し込みも多い中で、一定の品質を維持するための重要な部分だと思います。

またゲーム、自社サービス、クライアントワーク(受託案件)など様々なプロジェクトに関われることも魅力です。色々な会社と取引があるので、新しい考え方を吸収できる場面が多くあります。

他には最新トレンドをすぐに取り入れるので、それに対応したQAを設計・実行することも面白いポイントですね。経験値をどんどん上げていくことができます。

この3人に会えば、カヤックがどんな会社か分かる

― 島野さんは仕事でどんな人と関わっていますか?

プロデューサー、ディレクター、プランナーの方と関わることが多いですね。

― QAと開発の力関係ってありますか?

ありません(笑)。仲良くやっていますよ。

カヤックは一時期話題になったティール組織に近い部分がいくつかあると思います。役員や事業部長など肩書がある人もいますが、ジョブを全うしているだけで、上下関係はあまりないと思います。

仕事をする上で決まったステークホルダーがいないのは困る時がありますが、いろんな人を巻き込んで、握っていく楽しみがあります。

― カヤックはどんな雰囲気の会社ですか?

正直、転職前は「面白法人」によくない印象も多少ありました。少しおちゃらけているのでは?と。
入社して見ると真逆で、真面目な人が多いです。社内チャットでの発言もカジュアルで、ベンチャーっぽい雰囲気です。

驚いたのは「ガーデンオフィス」にテントをはっている人がいたことですね(笑)

とてもフラットな組織で、例えば社長がその辺を普通に歩いています。社長は3人いますが、1人は、平日のランチの時間に家族と鎌倉を散策中に会った時、「そういうのいいね。それだよ」と言ってくれました。職住近接を推奨していて、休みに散歩している別の1人とばったり会ったこともあります。
彼らの人柄、普通な部分、作ってきたビジョンが、社風に良い意味でプラスに働いていると感じます。

― チャンスがあれば会ってほしい社員はいますか?

まずは平山さんです。仕事もそれ以外もアウトプットが圧倒的で話をした人が持ち帰れる学びが多いと思います。

次に飛鷹さん。良いことも悪いこともフラットに言える部分は才能かなと。後腐れがありません。価値観のバラバラな人が集まっているのにも関わらず、なぜカヤックという組織が成立しているのか答えが見つかるかもしれません。

最後に大賀さん。やさしくて真面目な面白い人です。とてもカヤックらしい人だと思います。

カヤックのQAが目指すもの

― これからカヤックのQA領域でどんな取り組みを進めていきたいですか?

現在はQA専任の社員が私だけなのですが、関わる領域はどんどん広がっています。今後、面白法人グループも拡大していくことが想定されるので、それに合わせて社内のQA体制の拡大をしたいです。まずは鎌倉と秋葉原、それぞれの拠点ごとにQA専任者を配置したいと思っています。

― 島野さんはどんな人と一緒に働きたいですか?

カヤックで一緒に働きたいのは、自分を知っている人ですね。

まず自分の限界を分かっている人です。そういう人は誰かに言われたから何かをやるのではなく、自分で考えて行動した結果として自分の限界を知っているのだと考えています。そういう経験のある方のほうがカヤックで働いていて楽しいと思います。

あとは自分が何が好きで、それをなぜ好きなのか、魅力的なのかを理解している人ですね。私たちがつくっているものの多くはエンタメコンテンツなので、単に好きなだけではつくる側として足りないと考えています。

慣習やガイドラインを軽視するつもりはありませんが、時には殻を破ることも大事です。「こうしてきた」にとらわれず、制約がある中でも面白さを最大化する・差別化するために、まず自分を知り自分の好きを理解していることが重要だろうと。私もどこまでできているか... はありますが。

― QAプロデューサーには、どのような人から応募してほしいですか?

QAプロデューサーに限って言えば、QA経験者に限定して募集するつもりはありません。むしろプランナー、ディレクター、プロデューサーなどつくり手の方からの応募も大歓迎です。

QAプロデューサーはQAだけをやるのではなく、制作チームの一部としてプロダクトをつくる側だと考えています。具体的な仕事内容としてもQA計画を立てる際には、プランナーやディレクターの目指している品質を理解し、プロデューサーが目指すビジネス上のゴールを踏まえる必要があります。

このようにQAに携わることは、少しずつ色々な職能の一部を担っているとも言えます。いままでのキャリアを武器に新しい職能へチャレンジする場合に、いい実験場として使ってもらえるポジションだと考えています。

― カヤックに入りたいと思っている方へメッセージがあればどうぞ

私たちがやろうとしていることの根幹にあるのは、世の中のQAを越えた何かです。どんどん新しいサービスやデバイスが登場する中で、既存のQAだけでは不十分になりつつあり、このままではいいものをつくり続けることは難しいと考えています。QAという枠にとらわれず新しいことに挑戦してみたい方はぜひカヤックに応募してみてください。
(取材・文 高田一史)

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