堤修一のお悩み相談 | 面白法人カヤック

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2010.11.06

堤修一のお悩み相談

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W杯アフリカ大会の盛り上がりが記憶に新しいところですが、自分は昔から野球やサッカーなどスポーツ観戦の類に興味がなく、今大会もやはり周囲の盛り上がりを尻目に、観ることも話題にすることもなくスルーすることとあいなりました。

昔はそれでもいいと思っていたのですが、最近は「貴重な成長の機会をみすみす逃しているのではないか」という気がしてきています。

というのも、例えばやなさんはそこから多くの会社経営やチーム力強化のヒントをつかまれていたり、敏腕プログラマーの typesterは野球中継からプログラミングに通ずる学びを見出していたりといった話を聞くにつけ、スポーツ観戦は「ドキドキハラハラとドラマを楽しむエンターテイメント」というだけでなく「プロ対プロの真剣勝負からクリエイターとしての気づきを得る機会」という意味もあるのではないか、と思うようになってきたのです。

とはいえやはり興味がないまま観てもピンとくるものはなく、今から選手やチームを取り巻くあれやこれやの情報を吸収するのも時間がかかってしまうので、効率よくスポーツ観戦を楽しめるようになる方法があればぜひご教示ください!


岡本太郎はこう言っています。


身近な例で、たとえばプロ野球を見にいく。結構な楽しみです。
いいチャンスに、ホームランが出る、また、すばらしいファイン・プレー。みんな大喜びです。胸がスーッとします。
だが、それがあなたの生きがいでしょうか。

あなたの本質とはまったくかかわりない。そのホームランのために自分の指一つ動かしたわけじゃなし、スタンドでの感激はあっても、やはりただ見物人であるにすぎないのです。
まして、テレビでも見ているばあいはなおさらでしょう。
ひとがやったこと、あなたは全人間的にそれに参加してはいない。

けっきょく、「自分」は不在になってしまう。空しさは、自分では気がついていなくても、カスのようにあなたの心の底にたまっていきます。
楽しむつもりでいて、楽しみながら、逆にあなたは傷つけられている。
言いようのない空しさに。

どんなに遊んでも、そのときは結構たのしんでいるようでも、なにか空虚なのです。
自分の生命からあふれ出てくるような本然のよろこびがなければ、満足できない。

自分では知らなくても、それは心の底で当然欲求されているし、もし、その手ごたえがつかめれば、健全な生活のたのしみが、自然にあふれでてくるはずです。

だから、大丈夫です。スポーツ観戦なんてのはしなくていいです。

回答者:代表 柳澤大輔

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