「ロード・オブ・ザ・うんこ」 Vol.1
by 特攻野郎AGEミ(Director/CUPPY所属)
想像してください。
あなたはいま会議室にいます。
壁にかけられた時計の針はすでにPM11:00を指し、
向かい合ってすわっているのに誰も顔をあげようとしません。
新しいサービス企画を決めるため、広い会議室に集められたメンバーたち。
ホワイトボードにはありきたりな文字が並び、眺めても眺めてもピンとこず、
決定打を打てないイライラにストレスは最高潮です。
そうそこは究極に煮詰まった重い空気の終わりの見えないミーティング。
時計の針だけがチクチクと音を立て、無情に時を刻んでいる。
「はぁ……」 「ん〜…」
ためいきと重い空気だけの会議室。
時計の針だけがチクチクと音を立て、無情に時を刻んでいく。
そんな時、重い空気に耐え切れなくなった誰かが、ふいにこう口にした。
「うんこ」
想像してください。
会議室の空気が一気に軽くなり誰もが笑顔である事を・・・
―
本コラムは、「バルス」にも匹敵する凄まじい破壊力をもった、
たった三文字の言葉に翻弄される、誇り高きクリエイターたちの物語。
クーピー入社の挨拶で『小さなころの口癖は「うんこ」です。(今でもリスペクト)』と挨拶をして以来すっかり「うんこキャラ」(一般的にはサイテー)となったわたくしAGEミ(女)がお届けする、「うんこ」の3文字が躍るように散りばめられた誌上サイテーのコラム、それが、「ロード・オブ・ザ・うんこ」です。
幾度となく私を救ってくれたマイリスペクト&マジックワード「うんこ」を軸に、なぜクリエイターに「うんこ」好きが多いのか?にまつわる考察をエピソードを交えてお送りします。
(ちなみに上記の挨拶の返信に『カヤックには、二言目には、うんこしかいわないデザイナー×2名がいます!』とカヤック代表に自慢げに返信いただいたことも付け加えておきます)
ブツではなく、あくまでもコトバ及びアイコンとしての「うんこ」へ捧げるオマージュいっぱいでお送りしますので、そっちの趣味の方はご期待に沿えません。
あらかじめご了承ください。
さて、すでにこのコラムを読んで下さってるあなた、「うんこ」という文字が出てくるたび、その不自然さに胸がドクンと反応してしまってやいませんか?
なぜ?わたしは「うんこ」が好きなのか、なぜ?みんなは「うんこ」に反応してしまうのか、今こそ日々渦巻いていた大きくとも儚い謎を解く旅へ出発の時。
このコトバのもつ未知なる力の解明に向け、小さくとも大きな一歩をわたくしと共に踏み出しましょう、その偉大なる勇気と共に―。・・・つづく
▼旅支度はこちらの防具をどうぞ
http://t-select.livedoor.com/works/detail.php?sid=11906
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次回は、第1章
「出会いそして目覚め 〜THE magical word's "UMCO"〜」
をお送りします。おたのすぃみに!
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「ロード・オブ・ザ・うんこ」 Vol.2 by特攻野郎AGEミ(Director/CUPPY所属)
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ロード・オブ・ザ・うんこ -第1章-
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出会いそして目覚め
〜THE magical word's “UNKO”〜
最近、unknownやlunchという単語にドキッっとしてしまうAGEミです。
今回は、みなさんとの果てない旅のはじまりに、まずは、わたしと「うんこ」との出会いについて語らねばなりませんね。
あれは、まだわたしが保育園に入園直前の、3歳のころだったでしょうか?時にして1981年の事だったと思います。今と変わらずシャイな“あんちくしょう”だったわたしは、同時に極度のあがり症で、さらに追い討ちをかけて人見知りで、人前にでると顔が真っ赤になり、うつむいて何もしゃべれなくなるというとっても可愛いスウィートベイビィでした。
そんなわたしには7つ離れた兄がいました。(いや、います。今も元気にやってます)
兄は少年野球チームに所属しており、ある日、美容院に出かける母にわたしの面倒を頼まれ、練習グラウンドにわたしを連れて行くのです。
そこには自分の2倍は裕にあろうかと思う、黒く日に焼け砂にまみれた男たち。
男たちは自分の仲間が連れてきた、土グラウンドに似つかわしくない私を、好奇な眼差しで見つめ、取り囲みます。
「おまえの妹か〜」 「あんま似てねーなー」 「目細いな〜」 「髪型メットみてぇだなー」
はじめて大勢の見知らぬ人間に囲まれ、わたしは恐怖を覚えました。
また、今まさに彼らの中でわたしを理解するために何かしらの評価にかけられていると直感的に感じました。
なにか、なにか話さなくては…!
そのとき、いつしか手ごたえのあったこの言葉を何を話すよりも先に口をついて出していたのです。
「うんこ」
するとどうでしょう?状況が一変したのです。
今でもはっきりと目に焼きついています。それまで恐怖の対象だった大きなお兄さん達が、大爆笑してわたしを取り囲む様。
巻き起こる笑いにわたしはうれしくなり連呼しつづけました。
「うんこ!うんこ!」「うんこ!うんこ!」「うんこ!うんこ!」…
少年野球チームへの初デビューは、そうして大爆笑のまま幕を閉じ、何か成し遂げた満足感でいっぱいになりながらわたしはホクホクで家に帰りました。
しかし、帰るなり兄は母に「もう絶対AGEミ連れてかねーからな!こいつうんこばっか叫んですげー恥ずかしかったよ!!」
激怒です。
みんなあんなに喜んでくれたのに・・・なぜ兄が激怒しているのかまったく分からないまま、それ以来わたしを少年野球の練習に連れて行く事はありませんでした。
しかし、このときを境にわたしはこの言葉のもつ脅威な力の存在に気づき始めたのです。
その力の存在が確信に変わったのは、歳を重ねて6歳の時。
時にして1984年頃のことです。
共働きだった我が家は、小学校に入学すると同時に学童保育に入園します。
小学校入学の一足先に学童保育の入園式が執り行われました。
何の気なしに、少々のおめかしで出かけた先には、自己紹介というあがり症の私にとってまさに恐怖でしかないプログラムが巧みに仕込まれていました。
一緒にいった母から引き離され、前に並べられた新入園児たち。舞台とよばれるような場所に立つのはこれがはじめてです。
少々太ったお兄さんが司会を務めるその場で、刻々と私の番が近づいてきます。
母の目を見て何度救いを求めても、今思えばすごい形のマッシュルームカットの母は、薄ら微笑むだけで何も答えてはくれません。
ついに私の番がまわってきました。
はじめてもつマイクの感触。緊張をさらにあおり、高鳴る胸は張り裂けそうです。
それでも何とか自分を奮い立たせ、それまで他の子がやっていたように名前からボソボソとうつむいたままなんとか声にしました。
そのまま他の子と同じことを言ってやり過ごそうとしていた私に司会の小太りから予想だにしなかった言葉が浴びせられたのです。
「もうちょっと声大きくしてね〜あとマイクは口つけちゃだめだよ〜w」
マイクに口をつけてしゃべっていた私を見て、会場のみなが好奇な目で眺め、嘲笑の渦がわたしを包みました。
は、恥ずかしいーっ!!
そう思って緊張がMAXゲージを超えた瞬間、私は何を思ったか、唇をつけていたマイクにさらに歯を立てて半分以上口中に入れ、かぶりついてしまいました。
さらに嘲笑に沸く会場。ここからどう立て直していいかまったくのノープラン。これからよろしく!という会において今後の私の運命を握るまさに絶体絶命の場面でした。
しかし、そこでわたしが思い出したのは、あの魔法の言葉。
みんなを笑顔にしてくれるあの魔法の言葉!
私はマイクにかぶりついたまま最後の一打を放ちます。
「う゛んこ゛」
大爆笑が会場に沸き起こりました。
さっきまでの笑われている感覚とは対極の「笑わせた」感覚。
スーっと解けていく緊張を感じながら、笑顔が溢れる会場を見回します。
ただ一人のマッシュルームカットを除いてみんな笑っているではないですか。
乗り切った!こうして私はこの言葉の力に確信を覚えざるをえませんでした。
今思えばこれが覚醒の時だったのでしょう。
しかし、強い力には副作用というかなんというか、犠牲も伴うものなのでしょうか?
帰り道、「穴があったら入りたかったよ」と先をスタスタと歩く母の後ろ姿。
あのピンチを乗り切ったのに、なぜ母が怒っているのか、あまり理解しないまま、でも少しすまない気がして覗き込んだ母の目には、なんと涙が流れておりました。
6歳にして間違いなくはじめて母を泣かせた。今もこの日の衝撃は忘れることができません。
そんな犠牲の存在も同時に確信したことをここでお伝えしておきましょう。
この力と犠牲の存在は、思い込みだと言われれば思い込みかもしれません。
そう、あなたが鼻で笑えば消え失せてしまう程度のものかもしれない。
しかし、わたしは大真面目に眉間にしわを3本寄せて、声を大にして言いたい。
思い込みでも信じる力こそ偉大だと。いや、思い込みこそ力なのだと。
その思いを増幅すべく、わたしは下記機関へ「うんこ」への思い込みパワー増幅依頼を提出しました。
賛同して下さるあなたはぜひ、共感ボタンを押してください。
この連載の存続があなたの思いに懸かっています!
⇒ 思い込み倶楽部
-つづく-
次回は、第2章
「クリエイターにうんこ好きが多い」の真実
をお送りします。おたのすぃみに!

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